実践!地域を変える経営力
2011年11月15日

地域再生のために商品開発をしている地域があるがなぜ売れないのか?と聞かれました。
その答えは単刀直入に、売る人が参加していないから。
これまで様々な地域再生系で製品開発している地域の方とお話をしていても、開発できた、商品化できた、地元の道の駅でぼちぼち売れてているが、外貨獲得というほどではないことが多くミられました。もしくは全く売れないという話をよく聞く。作り手やそのコンサルが集まっているところは作ってから売りに行こうとするが全く売れない。逆に売る人が参加している地域は量の違いはあっても売れるわけです。
販売するにはまずは売り場がなければ販売できない。どんなに素晴らしい商品でも買う場所がなければ、消費者の方々は手にてにとれない。つまり、まずは販売チャネルにちゃんとフィットしているかどうかを考える必要があるわけです。ロット、卸価価格、販売価格、産地から販売店までの送料の取り扱い、棚に置いてもらえるサイズ、他商品との差別化、売り手が「売りたい!」と思えるどうかという心理的なストーリー、とか様々なところがないとなかなか商品として置いてもらえません。消費者に買ってもらう前に、ある意味で売り手に買ってもらう(仕入れてもらう)ことがないといけないわけです。
この点を無視して画期的な技術を導入した商品を開発したとしても、売るチャネルを持っていなければ意味がない。つまり商品開発には「作り手」だけでなく、実際の売り場を持っている「売り手」が参加しないと、うまくいかないと思っています。
■四万十ドラマの挑戦
地域で作物を育て、商品開発して販売しているまちづくり会社に「四万十ドラマ」があります。この分野では有名なのでご存知の方も多いのではないでしょうか。栗商品などを合計して売上高三億円以上を売り、地域再生の経済循環を生んでいます。
ここでは、商品性を挙げるために四万十の気温差という環境と共に、選定方法を工夫するなどして四万十の地栗は糖度が飛躍的に上がり、日本有数の栗の産地となりました。栗の商品をご購入頂くことで、新たな植林に繋がり、さらに四万十地栗の森を育てることに繋がる仕組みを作っています。
http://www.facebook.com/media/set/?set=a.174171079344318.41161.101512343276859&type=3
ただ私が四万十ドラマの畦地社長はじめ皆さんとお付き合いして思うのは、売り手の人たちとのコネクションの深さです。営業のプロ、バイヤーなどの売り場のプロなどが多数支持して商品を取り扱ってくれています。単においしいから、とかではなく、単にデザインがいいとかでもなく、単に地域再生だからではなく、これらを総合的に「商品」として形づくるプロセスにしっかりと「売り側」のプロが関わっています。
作ることで満足するのではなく、地域活性化だと満足するのではない。それは満足ではなく、妥協です。
妥協することなく、取り組んでいるからこその成果です。
■頒布会や動画配信で新たな販売の段階へ。
しかしながら単に販売を既存の売り場だけに頼るのではいけません。四万十ドラマの商品群は道の駅や都内のアンテナショップ、百貨店、高級スーパー、セレクトショップなどで取り扱いされていますが、これからはダイレクトに消費者と繋がり、「四万十を支え合う」という形を実現する必要があります。
これは四万十だけでなく、すべての地域再生を生産によって実現しようとしているところに言えることです。
そのため、四万十ドラマとは先日頒布会を立ち上げました。
http://www.shimanto-towa.jp/distribution/
頒布会とは契約すると定期的に地元の商品パックが送られてくる仕組みです。これを活用して、四万十の商品を定期的にご購入いただける仕組みを作りつつ、四万十が一年間どういう取り組みをしているか冊子なども同梱しながら、消費者の方と直接支え合う関係を作っています。
これにより、単品売りとは異なる安定的な地域の経済循環を生むことが出来、栗林の再生、雇用確保などがより計画的に行えるようになっていきます。ここが非常に重要なところです。地域再生事業においてはそのボリュームも重要でありますが、安定性はより重要です。ブームでいっきに売れて、その後廃れてしまっては何にもなりません。
商品開発は常に「どう作るか」ではなく、「どう売るか」、さらに「継続的にどういう関係を構築していくか」というのをサプライチェーン(製造から販売、その後のサポートまでを含めた流れ) を意識しながら進めていくことが重要だと思います。
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