



まず最初に塩見直紀氏による基調講演が始まりました。塩見氏は「半農半X」というスローライフのコンセプトを提唱し、出版や講演などの活動を行っています。「半農半X」とは自分たちが食べる分だけの「小さな農」を行いながら、好きなこと、天賦の才を活かした仕事をして社会に貢献し、一定の生活費を得るという新しいライフスタイル。お話の中で特に印象的だったのは、塩見氏が28歳の時に出会った次の言葉です。
「我々は何をこの世に残して逝こうか。金か、事業か、思想か。」(1894年、内村鑑三、33歳の時の言葉)
塩見氏は内村鑑三が既に33歳でこのような境地に到達していたことを知り「人生には締切が必要だ」と考えるようになります。現在では何か行動を起こすなら「5年以内にアクションを!」と皆さんに呼びかけているそう。経験上、早めのアクションが成功をつかむということを体感しているからなのでしょう。
講演の途中では、ミニワーク「夢の棚卸し」作業も行われました。これは「人生で叶えたいこと」を8つ、配られた用紙に記入するもの。会場では一生懸命ペンを走らせる姿が見受けられました。



基調講演の後には、各県で実際に移住を実践された4名の方々によるパネルディスカッションが行われました。
福井県若狭町に住む八代恵里氏は大阪市の出身。子どもの教育について考えるうちに移住を決意しました。現在は、大地に根ざした農業を通じて子どもたちと触れ合うことができる「かみなか農楽舎」でさまざまな活動を行っています。
岐阜県の郡上八幡で、都市と農村の交流推進をすすめる「ふるさと郡上会事務局」にたずさわる小林謙一氏は、東京でCGクリエイターとして活躍されていた方。40歳を機に心機一転、岐阜県森林文化アカデミーへの入学とともに移住を果たしました。「留学するような気持ちで移住するというのもひとつの方法」との言葉に、移住への新たな考え方を感じます。
大阪府交野市出身の山本加奈子氏は、三重県の離島、鳥羽市答志島で「島の旅社」の事務局長を務めています。夫が漁師という彼女は、外部から来た“よそ者”だからこそ見いだせる離島の魅力を積極的に外部に発信しています。
姫路市から滋賀県高島市椋川に移住された是永宙さんは、フリースクールのカウンセラーの仕事がきっかけで移住。椋川で暮らすうちに、部外者としてではなく村おこしに積極的に取り組みたいと思うようになりました。現在は村おこしに取り組む住民団体「結いの里・椋川」の事務局長として、「おっきん!椋川」などの交流事業の推進役となっています。
このように異なるバックグラウンドを持つ4名ですが、共通して感じられたのは、みなさんとても明るくオープンマインドだということ。第二の故郷となる移住先をこよなく愛する姿勢も非常に頼もしく、来場者の関心を集めていました。
![]()
次ページでは「半農半X」の提唱者である塩見さんにお話しをお伺いいたします。
【第36回】小さな町に生まれた一軒のレストラン。地域住民・移住者同士の『連携』と可能性
【第35回】心の中にあるそれぞれの“ふるさと”を見つけに行く JOIN移住・交流イベント2011
【第34回】街と街、人と人とを繋げる被災地との交流。宮城県南三陸町から長崎県松浦市へ。
【第33回】地域の助けで、空き家が生まれ変わる、築120年の古民家レストラン
【第32回】音楽の力で人と人をつなぐ 廃校を活用したサマースクールで地域活性化
【第31回】蛍やトンボが飛び交う、環境モデル都市へと再生をとげた水俣市
【第30回】地域との交流を大切にしてこそ実現する“充実の田舎暮らし”
【第29回】地域の一員となって暮らし、働いていく。 地域おこし協力隊
【第28回】空き家を改装し、温もり溢れる古民家カフェに 集う仲間と一緒に、地域を盛り上げていく
【第27回】移住者が集まる人気の町、北海道上士幌町 自分にあった田舎暮らしの始め方
【第26回】自治体の田舎暮らしサポート事業を活用 未経験から農家へ 自分らしい暮らし方を求めて
【第25回】農業改革に挑む20代の挑戦! 産地から“美味しい”を届けたい!
【第24回】田舎暮らしの“先輩たち”JOINブロガーに聞く「田舎暮らしの本当のとこ」アンケート特集
【第23回】十人十色の憧れのかたち “にいがた暮らし”の移住者受け入れ事情
【第22回】社会をよくする地方起業スタイルの実践をめざす
【第21回】はじめの一歩、現地見学会へ~長野県原村、一泊二日の「田舎暮らし現地見学会」~
【第20回】田舎暮らしの住まいを知る!失敗しない田舎物件の探し方
【第19回】編集部の選りすぐり!
【第18回】瀬戸内海・直島のアートをめぐる冒険~お年寄りが誇りを持つ、地域活性化のカギを探る~
【第17回】都会で採れたて野菜!月に一度の野菜市場
【第16回】夢を追いかけた移住物語
【第15回】旅で伝える“地域の魅力”
【第14回】憧れの地で生きる“海のそばの暮らし”とは
【第13回】「食」を通して生まれる「つながり」 全国各地の食材を東京でめぐる観光食材レストラン
【第12回】自治体紹介による信頼“空き家バンク”制度とは
【第11回】移住者への温かい眼差し 世界標準の観光地を目指して
【第10回】大自然の美しさと厳しさ 道東の地、弟子屈
【第9回】「田舎暮らし2.0」時代とは?「半農半X」という生き方
【第8回】夢を叶える移住生活 自然のリズムと共に生きる。
【第7回】千葉県いすみ市・勝浦市・鴨川市文化や自然から名物店まで 探偵気分で巡る旅
【第6回】WEB制作から農業へ 大自然に包まれた暮らしの魅力を学ぶ2日間
【第5回】水の郷-長野県松本市 歴史・風土・人に出会う旅
【第4回】故郷へUターン!農業への挑戦と田舎暮らしライフスタイル
【第3回】精進湖の新たな挑戦「The
shouji」古民家で古き良き大正・昭和を再現
【第2回】編集部みんなで移住!東京から南魚沼へ
【第1回】編集部みんなで移住!東京から南魚沼へ
JOINセミナー