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農的な暮らし・半農半Xを実現する「山里の暮らしと生業研修」
人里離れた天空集落で、農業を中心とした生業と暮らし方を学ぶ研修生を募集。
【農的な暮らしや半農半X、自給的な暮らしを目指している方におススメ!】
糸魚川(いといがわ)ってこんなところ
糸魚川市は新潟県の最西部にあり、長野県・富山県と接しています。日本海に面し、変化に富んだ海岸線、四季折々の新鮮な海産物は糸魚川の名物であり、また週末になると親子で釣りをする姿があちこちで見られ、糸魚川ならではの風景の一つとなっています。また2つの国立公園があるほど自然が豊かで、平成21年に日本で初めてユネスコ世界ジオパークに認定されました。
平成27年に北陸新幹線「糸魚川駅」が開業し東京から2時間ほどで結ばれ、北陸自動車道が走るなど交通のアクセスにも優れています。
(ちょっとした豆知識)
糸魚川の特徴の一つは、東日本と西日本の文化の境目に位置しているところ。日本列島を縦断する地質の溝「フォッサマグナ」の西縁にあたる「糸魚川-静岡構造線」が通り、地質や地形だけでなく、食文化や生活習慣の面でも東日本と西日本の境目にあります。例えばカップ麺の味付けは東の濃いめと西の薄めが市内のスーパーでは一緒に売られています。また、電気の周波数や雑煮の餅の形、灯油を入れるポリタンクの色なども糸魚川が境目になっています。
高倉(たかくら)集落
今回地域おこし協力隊を募集するのは、糸魚川市の高倉集落です。
標高約300mの山あいに位置する高倉集落は平坦な土地が少なく、毎年冬には3mくらいの積雪が見られます。スーパーなどが並ぶ市街地からは車で約15分の距離で、集落の周りには棚田が広がり、いわば“人里離れた天空集落”といった地域です。
約50人が暮らす小さな集落ですが、盆踊りや運動会、収穫祭などのイベント、さいの神や春・秋の大祭など昔から伝わる伝統行事、フラワーロードや冬のライトアップの取組など、小さな集落ながらも、住民が一体となって様々な地域活動を行っている元気な集落です。
地域おこし協力隊員募集の背景と目的
高倉集落では昔から米づくりに加え、養蚕や葉タバコなどその時代にあった作物と合わせたスタイルの農業が営まれていました。近年では『越の丸茄子』が主力の野菜として一定の収入源となっています。しかし全国的に見られるような人口・農家の減少・高齢化が高倉でも進み、耕作放棄地も増えてきています。
『先人たちが山間地を開拓してできた高倉を出来る限り守りながら、ここに暮らす一人ひとりが楽しく生き生きと住み続けられる集落をつくっていきたい』
そのため、決して利便性の良い地域とは言えませんが、自然と共に生きる高倉の暮らしに共感し、高倉のコミュニティの一員となって一緒に活動いただける仲間を増やしたいという想いから、地域の担い手になり得る人材を地域おこし協力隊として迎え入れたいと考えています。
地域おこし協力隊の活動
地域おこし協力隊の活動テーマは『高倉の暮らしと生業、コミュニティ活動の実践』です。
一般的に地域おこし協力隊というと、地域の課題解決などに取り組んでいただける方などを募集するケースが多く見られますが、高倉では地域の方々から山里での暮らし・農業を中心とする生業などを教えていただきながらそれを実践していただきます。
つまり、農的な暮らし・半農半X等を目指す方などにお越しいただき、自然に囲まれた山間地域で自分が目指す“山里のライフスタイル”の実現を目指していただくことが地域おこし協力隊としての活動になります。またそれを実現するために高倉での暮らし方、自然の恵みの楽しみ方、農業や地域の生業などを地域の方々がサポートする『山里のライフスタイル研修』という位置づけになります。
① 農業・生業研修
春~秋にかけては米づくり・丸茄子栽培などの農業を実践していただきます。
まずは地域の農家さんのお手伝いからスタートして農業の基礎知識・技術等を学び、技術習得の状況等を見ながら田んぼや畑を徐々に任せて自立に向けたサポートを行います。
冬は協力隊の興味・関心・得意なことなどによって活動内容は変わりますが、しめ縄づくりなど地域に伝わるものづくりの技術習得が可能です。
② 山里暮らしの実践
山里の暮らしとは自然の恵みを享受し楽しむ暮らしです。自然の匠達から山菜採り、地域に伝わる食文化など、自然の楽しみ方を学べます。また冬には3mの雪が積もるので、雪国で暮らす術を身に付けていただきます。
③ コミュニティ活動の実践
これは地域おこし協力隊としての活動というよりは、高倉で暮らす住民の役目として、地域活動に取り組んでいただきます。昔から地域に伝わる伝統行事、運動会や収穫祭などのイベント、集落道の草刈り等の地域共同作業など、コミュニティの一員としての活動を実践していただきます。
このほか、テレワーク等で自分で現金収入のための仕事を持ち込みたいという方も歓迎です。その場合は地域おこし協力隊としての活動できる日数に応じて処遇面などが変わりますのでご相談ください。
どのように食べていけるかということも大事ですが、それと同じくらい“山里の暮らしをいかに楽しめるか”が重要です。活動を通じて是非高倉での暮らしを楽しんでいただきたいと思います。
高倉の生業・暮らしの実態
高倉集落で農業を生業として暮らしている人たちは、米と茄子の栽培を組み合わせたスタイルで農業経営を行い、冬になると人によって異なりますが、除雪のオペレーター(要資格)、市内のスキー場、しめ縄づくりなどによって生計を立てています。特に高倉らしい生業としてしめ縄づくりがあります。稼ぐ人だとひと月20万円くらいの収入になります。
そう考えると、例えば一人で実現可能な高倉の生業としては
・米づくり(2.5ha)100万円/年
・丸茄子(5a)70~80万円/年
・冬の仕事:除雪オペレーター、スキー場、しめ縄づくり
これらを合わせると『目指せ!年間300万円』というのが一つの目標として立てられます。
もちろん夫婦二人となれば二馬力になるのでまた違ったかたちになりますし、テレワーク等で自分で仕事を持ち込んで現金収入を得られる方はまた別のライフスタイルが実現できると思います。
ただし一つ注意しないといけないことは、Uターンなどで就農する方とIターンで就農する方とは金銭面での違いがあるということです。一般的に言えば、例えばUターンの方ですともともと親族の家や土地、農地・農業機械などある程度の基盤があるところからスタートできますが、Iターンの場合、家や車などの生活インフラを整えた上で農地や農業機械などを確保していく必要があります。もちろん地域の中で信頼を勝ち取ると離農される方から農地や農業機械を譲っていただけるケースもあったりしますが、いずれにしてもUターンとIターンでは状況が違ってくるということを念頭においていただきたいと思います。
なお高倉集落では3年間の研修を経て、「この人なら大丈夫だな」という方には農業機械や農地などのサポートを行っていきます。
こんな方におススメ
〇 小さな集落(山村)での暮らしに興味がある人
〇 半農半Xなど、農業+別の仕事を組み合わせた農的な暮らしを目指している方
就農に向けたステップ
地域おこし協力隊の3年間は、主に高倉での暮らし・生業を学び、農業の基礎的な知識や経験、そして地域内の人脈づくり(信頼関係づくり)をテーマに活動していただきます。
高倉では実際に就農2年目から農業収入で生計を成り立たせた方もいますが、それにはもちろん個人差もあります。
そこで、地域おこし協力隊が終了する3年後のイメージとしては、
① 3年間で技術等を習得し新規就農者として独立し、高倉の農家の人たちのサポートを受けながら農業を中心に生計を立てる。
② 農業以外の仕事(市街地での就職等)をしながら、週末等に田んぼや野菜づくりと組み合わせて生計を立てる。(兼業農家として)
③ 国の制度資金(就農直後の経営確立を支援する制度 ※就農時に49歳以下=経営開始資金)等を活用して専業農家として活動する。※諸条件等あり、対象とならない場合もあります。
などの可能性が考えられます。
どのような道に進むかは地域おこし協力隊となった皆さん次第ですが、いずれにしても地域からの信頼が得られないとなかなか自分のやりたいことを実現することが難しい(逆に言えば地域での信頼を勝ち取ると色々な可能性が広がる)側面があります。このことを十分に承知していただき地域おこし協力隊としての活動をスタートしていただきたいと思います。
地域の世話人
今回、募集する地域おこし協力隊は、高倉農地保全組合の役員の方々が世話人となって地域おこし協力隊のサポートをしていただきます…とは言っても人口約50人の集落ですので、実際には集落ぐるみで地域おこし協力隊を受け入れるかたちになります。
そのなかで米づくりは橋立新一郎さん、丸茄子づくりは橋立雄二さん、集落活動のサポートは橋立力さん、暮らし全般は池亀辰也さんといった感じで、活動内容によって色々な方から地域に受け継がれた知恵を教えていただきます。
※写真:左から橋立雄二さん、橋立力さん、池亀辰也さん、橋立新一郎さん
地域おこし協力隊のサポート体制について
地域おこし協力隊は、いまや全国で6,000人を超える人たちが活動しています。任期終了後には約6割の隊員が同じ地域に定住しています。一方である調査では、協力隊になった人の約3割は1年未満で退任しているというデータもあります。特に1年目の協力隊員の方の悩みとしては、「地域との関係性」「行政との関係性」という人間関係が挙げられています。
このため糸魚川市では、市と高倉集落がタッグを組み、さらに新潟県内で外部人材のコーディネート経験が豊富な「にいがたイナカレッジ」の協力を得て地域おこし協力隊のサポートチームを結成し、集落住民とのネットワークづくり、隊員の活動や日常的な暮らし等をサポートします。
地域おこし協力隊制度は、「地域おこし協力隊」「受入地域(高倉集落)」「行政(糸魚川市)」の3人の登場人物がいます。三者それぞれのやりたいこと・目指すこと・考えていることが一致する部分で3年間活動できると三者にとって充実した時間が過ごせます。まずは、「高倉集落がめざすこと」「糸魚川市がめざすこと」と、皆さんがやりたいことが重なるのかを考えていただきご応募を検討いただければと思います。
また、実際に活動し始めると考え方や想いが変化し三つの丸が徐々に重ならなくなることもあるでしょう。このため糸魚川市では定期的に三者のミーティングを行い、三つの丸が重なった部分で活動できているか、重ならなくなった場合にどう対応するかなどを協議しながら皆さんの活動をサポートしていきたいと考えています。
募集要項
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関連ファイル
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雇用関係の有無あり
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業務概要高倉区農業支援業務
(1)営農活動の実践 (水稲、越の丸茄子づくりなど)
(2)地域活動への参加(地域行事への参加など)
(3)地域の支援活動(冬期間の除雪など)
※令和5年度糸魚川市当初予算成立を条件とした募集であり、状況によっては採用取り消しとなる場合があります。 -
募集対象(1)過疎、山村、離島、半島地域以外の都市地域に住民票がある方で、糸魚川市に住民票を異動できる方
(2)地方公務員法第16条に規定する欠格次項に該当しない方
(3)市の条例及び規則等を遵守し、職務命令等に従うことができる方
(4)年齢20歳以上、概ね50歳以下の方。性別は不問
(5)心身ともに健康で誠実に職務を行うことができる方
(6)地域住民と積極的にコミュニケーションを図り、地域活性化に尽力できる方
(7)普通自動車免許を取得されている方(AT限定可)
(8)パソコン操作(ワード、エクセル、インターネット、Eメール等ができる方 -
募集人数1名
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勤務地新潟県糸魚川市大字高倉(高倉地域)
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勤務時間●活動時間:6時間45分(午前5時から午後10時までの間のスライド活動)
【通常時】午前8時30分から午後4時15分まで(休憩1時間含む)
【スライド活動例】午前7時から午後2時45分まで(休憩1時間含む)
●活動日:月~金の週5日
●休日:土、日、国民の祝日及び年末年始(12/28~1/3) -
雇用形態・期間●雇用形態:糸魚川市会計年度任用職員(パートタイム)
●任用期間:採用の日から令和6年3月31日まで(最大3年まで更新可能)
※任用の開始時期は、任用内定者と協議のうえ、決定します。
※ただし、隊員としてふさわしくないと判断した場合は、任用期間中であってもその職を解くことができるものとします。 -
給与・賃金等●月額 206,000円
●期末手当:あり
●その他:時間外手当、通勤手当あり -
待遇・福利厚生●休暇:年次有給休暇及び特別休暇を取得することができます。
●保険等:健康保険、厚生年金、雇用保険に加入します。
●住居等:原則、活動期間中は市が借り上げた住宅に住居していただき、家賃は市が負担します。
※住居の光熱水費、転居費用、家具等日常生活用品は隊員負担です。
●貸与品:活動用の軽自動車(庁用車)、パソコン等
●副業・兼業:希望する場合は相談に応じます。
※勤務時間外で目的、内容が業務に支障を及ぼさないものに限ります。 -
申込受付期間2022年12月29日 ~2023年03月31日
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審査方法●選考の流れ
(1)オンラインによる個別説明・相談
※お気軽にお問い合わせください。
【お問合せ先】
糸魚川市産業部農林水産課(担当:近川)
TEL:025-552-1511
FAX:025-552-1086
MAIL:nouson@city.itoigawa.lg.jp
(2)第1次選考
応募書類受付後、書類及びリモート面談の上、文書にて選考結果を通知します。なお、応募書類の返却はしません。
以下の書類を郵送してください。
・申込用紙(糸魚川市ホームページからダウンロードをお願いします。)
※糸魚川市のホームページ上で「地域おこし協力隊」と検索してください。
・マイナンバーカードまたは運転免許証の写し
・住民票の写し
【提出先】
〒949-8501
新潟県糸魚川市一の宮1-2-5
糸魚川市産業部農林水産課(担当:近川)
TEL:025-552-1511
FAX:025-552-1086
MAIL:nouson@city.itoigawa.lg.jp
(3)第2次選考
第1次選考合格者を対象に行います。
着任予定地域での暮らし・体験活動や面談を予定しています。
第2次選考の日時等は第1次選考結果を通知する際にご相談させていただきます。
なお、第2次選考に要する交通費及び宿泊費等は個人負担とします。
(宿泊代 1泊一人1,000円)
(4)最終選考結果の通知
2次選考後、約1か月以内に文書で通知します。
(5)その他
・内定後、関係者との顔合わせや住居確認等の後、着任となります。
・不明な点等が御座いましたら、お気軽にお問い合わせください。
オンラインでの相談等も対応いたします。 -
参考URLhttps://www.city.itoigawa.lg.jp/dd.aspx?menuid=6401
お問合わせ先
〒941-8501 新潟県糸魚川市一の宮1丁目2番5号
TEL: 025-552-1511(代表)