インタビュー隊員インタビュー
オーストラリアの大学生来訪による研修実施の様子 (久保協力隊員下 左から2人目)
Vol.100 北海道天塩町【現役隊員】 - 久保 綾香 さん 「一歩踏み出すための人づくり」
Q1. 地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください。
地域おこし協力隊に就任する以前、海外(アフリカ)の国々の開発支援を行う仕事をしていました。海外での仕事は大変刺激的で充実していましたが、そこで得た経験を、日本の身近な人たちに共有・還元できるような仕事をしたいと思うようになりました。 天塩町では特産品を海外に向けてPRしたり、若い世代へのグローバル教育などを行っており、何か自分にも役に立てることがあるかもしれないと思い、応募しました。好奇心旺盛な性格のため、自分自身でイベントや事業を企画・提案できたり、担当業務以外にもさまざまな経験をさせてもらえるというのも魅力的でした。

牧場の様子を説明する久保隊員

アフリカの子供たちとオンライン交流会を実施
Q2. 日々の活動内容や嬉しかったこと、大変だったことを教えてください。
担当業務においては、英語の観光資料の作成や情報発信、海外に親しみを持てるようなイベントの企画、海外からの研修生の受け入れ、また海外にて特産品を販売する町の事業者さんの通訳同行や現地での商品販売支援などを行ってきました。こうした業務のほか、SNSや移住検討者向けのウェブサイトでの観光情報や町の魅力の発信、住民主体のまちづくり活動への参加、道北地域の地域おこし協力隊のネットワーク・学びの場づくり、副業でダンスサークルの講師など、さまざまな活動をさせてもらっています。
こうした活動の中で、町の若い世代(小・中・高の生徒さんなど)との関わりを多く持てたことは自分にとってかけがえのないことだと感じています。これまで海外でさまざまな文化や人の生き方、価値観に触れてきたことで、色々な物事に興味を持てたり、何かに挑戦することに積極的でいられるようになりました。自分の生き方や考え方に刺激をもたらしてくれる人との出会い、特に10代の多感な時期における出会いは、その後のその人の人生を大きく動かす可能性があります。微力ながらも、自分もまちの若者たちにとってそんな存在になれたらと思っています。
活動の中で大変だったことはもちろんありましたが、それを辛いと思ったことはほとんど無かったように思います。大変な経験も、自分にとって初めて経験することばかりで学ぶことが多かったので、「これも勉強だなぁ」と前向きな気持ちでいられたのかもしれません。それと、やはり周りで支えてくれた職場の方々や、町の方々、協力隊の友人がいてくれたことが、すごく大きかったと思います。人と人との支え合いの繋がりは、都会での生活に比べて特に地方で強く感じることが多く、周りの方々には本当にたくさん助けられました。自分の活動を以って、これからも周りの方々に恩返ししていけたらいいなと思っています。

海外へ町の特産品の販路開拓

地域の子供たち向けにダンス教室を開催
Q3. その町の魅力について教えてください。
景色や食べ物などの魅力的なものはもちろんたくさんあるのですが、何よりも魅力的なのは、やはり町に住む人々です。他の地域でもそうなのかもしれませんが、天塩町の人たちはとても自由でのんびりした雰囲気を持っています。私のようにちょっと突飛で変わったことをする人がいても、「なんだか楽しそうだね」といって何でも受け止めてくれる方が多いように感じます(実際どう思われているかはわかりません。笑)。そんな自由な町風のおかげで、私は自分の興味を持ったことに邁進することができ、多くの人々と出会い、自分の人生における大切な軸や、今後のキャリアの目標などを自由な発想で考えることできたように感じています。自分自身を成長させてくれた天塩町にはとても感謝しています。

町を流れる天塩川でのカヌー体験

地域の伝統食づくりを体験
PROFILE / 北海道天塩町【現役隊員】 久保 綾香 さん(2020年8月掲載)

- 年齢
- 30歳
- 着任年月
- 2018年4月
- 出身地
- 群馬県みどり市
- 前職
- 海外開発コンサルタント
- 隊員になって良かったことは?
- あらゆる人と出逢えること。こんなに多業種でたくさんの人に出逢える仕事は他にないと思います!それと、日本の色々な地域のことに詳しくなった気がします。