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田舎暮らし特集

Erina Ohara

ひと

Q1.あなたが取り組んでいることについて教えてください。

元々は東京でイラストや絵画の仕事をしていましたが、夫(アイバンさん。英国人)との結婚を機にヨロンに移住しました。
絵を描いたり、写真を撮って、日常の風景を表現しています。美しいと感じた瞬間を残すこと。それが私の活動です。また高校の美術工芸の講師もさせていただいています。学校でみる絵の面白いのはヨロンの子供たちの色の使い方。鮮やかな原色を使うことが多くて、鹿児島の絵のコンクールをみると明らかに南に行くほどに色鮮やかになります。私は淡い色、ブルーやピンクの色彩を愛していますが、ヨロンの海を眺めていると明け方と夕方に、また月光を浴びたときなどに、世界が青く、仄かに明るく輝く瞬間があります。一度その時に虹がかかったことがあり、脳裏に焼き付きました。とても美しい瞬間でした。いい絵が描けたのですが、売れてしまってここに見せられないのが残念です。(他の2作品『庭での結婚式』『輝く海岸』の絵を見せていただきました。)そんな瞬間と出会えるのはヨロンの魅力です。大事にしていきたいと思います。

Q2.あなたが大切にしていることを教えてください。

植物が大好きで、この庭を植物が生い茂る場所にしたいと思っています。特に植物の芽生えの新しく生まれる様子に心動かされます。沢山の植物を植えていますが、枯れてしまうことがあります。昨今、台風が強いことがあるのと、海からの潮風もあれば、強い日差しの影響もあるのかもしれません。それでもこの庭を植物で溢れかえさせたい。植物の成長はゆっくりなので、その景色を私たち夫婦は見られないかも知れません。それでも、そんな未来を思い描いて、今日も植物に愛情を注ぎます。
ひとついいエピソードを。私はこのカサブランカ(部屋からテーブルに持ってきてくれてご説明)というユリが大好きなのですが、この花は元々鹿児島の断崖絶壁に自生していて、それをヨーロッパのプラントハンターが持ち帰って、品種改良をしたもの。庭にうえたらすくすく育って美しく咲きました。そうですよね。元々こっちで生まれたのですから。でもきっと、野生のままの時より、旅をして帰ってきたあとのほうが美しい。それはきっと、色んな出会いが花にもあったからでしょうね。

Q3.移住や地域おこしに、これから取り組もうとしている人に伝えたいことは?

現地の人とたくさん交信して欲しいですし、ぜひ現地を訪れて欲しいと思います。とても沢山の発見があります。例えば、食生活。此方ではキッコーマンの醤油はない代わりに甘口の醤油があります。売っている食材も違います。食文化の違いを感じるでしょう。東京ならいろんなレストランのシェフがいるかもしれませんが、こっちに来たら無いものをねだらずに、自分達で工夫してつくるんです。最後は家庭の味になるのかもしれません。そうそう、我が家でよくやるのが七輪のバーベキュー。いい感じで火が通るととっても美味しいですよ。

profile

与論島在住。美術家。英国人の夫アイバンさんと、愛犬と鳥に囲まれて海のみえる家で暮らす。イラスト、絵画、写真などで美しい世界を表現。趣味は料理とガーデニング。

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