JOIN COLUMN 空き家で生み出す新しいライフスタイル

全国の空き家問題を解消したい!
~LIFULLの地方創生への思い~

不動産・住宅情報サービス事業を展開する株式会社LIFULLは、「不動産業界における情報の非対称性をなくしたい」との思いで、1997年に設立しました。不動産・住宅情報の総合サイト「LIFULL HOME'S」のほか、空き家の再生による新しいライフスタイルの提案事業「LIFULL 地方創生」を展開し、空き家情報のプラットフォーム化、空き家活用の資金調達支援やプロデュース、空き家活用の人材育成とマッチングを進めています。
地方創生事業をスタートさせた背景について、株式会社LIFULL 地方創生推進部 部長・渡辺昌宏(わたなべ まさひろ)様に話を伺いました。

増え続ける全国の空き家をLIFULL HOME'Sがデータベース化。
利便性アップを実現

LIFULL(ライフル)は、「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに、人生や暮らしの安心・喜びの創出をビジョンに掲げているソーシャルエンタープライズです。
不動産・住宅情報の総合サイト「LIFULL HOME'S」の運営をはじめ、不動産業界における情報格差の解消に取り組んできました。
2017年からは地域活性に特化した「LIFULL 地方創生」事業を展開し、空き家や遊休施設活用に力を入れています。その背景には、深刻な空き家問題があると渡辺さんは話します。

株式会社LIFULL 地方創生推進部 部長 渡辺 昌宏(わたなべ まさひろ)

「現在、日本全国には約850万戸の空き家があり(※1)、2033年には約3軒に1軒が空き家になるといわれています(※2)。空き家を放置すれば、治安や環境・衛星面の悪化を招き、景観も崩れてしまう。経済が衰退し、人口流出の加速につながります。
しかし、うまく活用できれば、対処コストの削減になり、人の交流が生まれ、産業の活性化につながる好循環が生まれるのです。
LIFULLは、設立以来24年間、流通している不動産物件情報を発信してきました。その実績やノウハウを生かし、非流通の空き家物件情報もすべてデータベース化すれば、多様な利用シーンを創出できるのではないか。そんな思いから、地方創生事業が動き出しました」

  • (※1)総務省「平成30年住宅・土地統計調査」
  • (※2)野村総合研究所予測 2017年6月20日

まず着手したのが、全国の地方自治体が管理する空き家・空き地の情報を集めたサイト「LIFULL HOME'S 空き家バンク」(https://www.homes.co.jp/akiyabank/)の立ち上げです。
国土交通省のモデル事業の1つとしてスタートし、現在は673の自治体が各地域の空き家情報を登録しています。

「全国版の空き家バンクができる前から、自治体ごとに空き家バンクは存在していました。ただ、情報発信が自治体によってバラバラだったので、利用者にとっての検索性がなかなか高まらない。いい空き家があっても、たどり着けないという課題がありました。
そこで、不動産情報のデータベース化と発信ノウハウを持っているLIFULL HOME'Sが、全国共通の空き家バンクを立ち上げ、横断的な検索ができる仕組みづくりを担うことになったのです」

「LIFULL HOME'S 空き家バンク」に掲載されている物件は、常時6000件近く。その豊富なデータにより、空き家の探しやすさに大きく貢献している一方、「空き家バンクという“モノ”単体の取り組みでは、課題解決にはつながらない」と渡辺さんは話します。
そこで、LIFULLならではの強みを発揮しようと手掛けているのが、「人、モノ、お金、知恵」を一気通貫で提供できる仕組みです。

では、具体的にどのような仕組みになっているのでしょう。
次のコラムで詳しくご紹介します。