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山梨県北杜市役所 大多和 健人さん

ジムカーナ
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あなたの趣味はなんですか?

私はモータースポーツの中の「ジムカーナ」という競技をしていて、2024年に全日本チャンピオンを獲得しました。
この競技は、サーキットや広い駐車場が舞台となります。パイロンなどで日替わりのコースが作られ、2本走行したうちのベストタイムを競う競技です。日本自動車連盟(JAF)の公認競技でもあり、全日本選手権を頂点に地区シリーズ、都道府県シリーズなど下位カテゴリがあります。他にもJAFの公認を得ない自由な形で開催される草イベントも人気があります。

今の趣味を始めたきっかけや、
その魅力について教えてください

もともと20代前半はドリフトでD1GPの下位カテゴリに参戦していましたが、仕事との両立が難しかったことや資金不足から活動を終えていました。
市役所に入庁し、事務局を担当していた交通安全協会が主催するイベントで故篠塚健次郎選手のドライブするラリー車での雪上走行に同乗する機会を得たことや、転職により余暇時間が増えたことも後押しして、モータースポーツを再開することにしました。
ジムカーナの魅力は人により感じ方も様々ですが、チーム競技ではなく個人競技であること、そして年間300~400万円の活動資金でも全日本チャンピオンが狙える競技であることが、私にとっての魅力です。

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「公務員」という道を選んだきっかけは?

お恥ずかしい話ですが、私は将来の夢を持たない子どもでした。当時、「会社員、公務員、自営業の全てを体験して、自分に合うものを終の仕事にしよう!」と考えたのがきっかけです。大学卒業後、会社員として働いた後、30代を見据える中でUターンを兼ねて公務員に転職しました。
今は、法制執務や訴訟関係の事務、郵便物の取り扱いを担当しています。

公務員の仕事のやりがいや、
大変なところは?

奉職13年目で5回の異動を経験しました。これまで、公共交通、統計調査、固定資産税、行政計画を扱うコンサル(出向)、学童保育、発電所の管理、環境系市民団体の事務局、脱炭素施策、そして現在の法制執務や訴訟まで、分野が多岐に渡っていて、異動の度に職務に必要な知識を覚えることに苦労しています。
この職業は、どんなに頑張って取り組んでも否定的意見を頂戴することがありますし、市民から疎まれるような仕事や、多数の利益のために少数に泣いてもらうこと、個人の仕事や生活に大きな影響を及ぼすことも多くあります。「自分の仕事によって人生を左右された人達がいる」という事実に向き合い続けることは大変ですが、裏を返せばその重責がやりがいに繋がっていると思います。

仕事と趣味、どうやって両立していますか?

ジムカーナを始めてから10年間、ずっと「試行錯誤中」です。北海道や九州遠征ともなると1週間近く休暇をいただいたり、年間60泊近く家を空けるので、職場や家族の理解を得ることは欠かせないと思いますし、その理解を得るためには目に見える形での結果を出すことも大切だと思っています。

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移住を考えている人、公務員を目指す人へ
メッセージをお願いします

今の時代、公務員だから…民間企業だから…と、そこで区別して考える必要はないと思います。
生活と仕事が近い距離感になることが苦にならない方であれば、公務員も十分に楽しめるのではないでしょうか。
自治体によっては、自治会活動や消防団への加入が必須であったり、国勢調査を始めとする統計調査員になることを求められる場合もあります。「公務員」や「自治体職員」として一括りにされがちですが、民間企業と同じように、それぞれカラーがありますので、自治体選びは慎重に!!

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宮崎県延岡市役所 山田 隆太さん

サーフィン
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あなたの趣味はなんですか?

趣味はサーフィンです。大学2年の10月に始めました。
普段は週末に海に入っていて、波が良いと踏んだ時は朝イチで海に入ってから出勤することもしばしばあります。地元で開催される大会で優勝したこともありますが、レベルの高いクラスに出場してからはほとんど勝てていません。今はとにかく、出場できる大会には積極的に挑戦するようにしています。

今の趣味を始めたきっかけや、
その魅力について教えてください

義兄がサーフボードを譲ってくれたことや、友人がサーフィンを始めたことが大きなきっかけとなりました。
私が思うサーフィンの魅力は、"難しさ"にあると思います。自然相手のスポーツである故、同じ波は2度と来ず、さらに言えば波が無いこともあります。そのため、反復練習が難しく、上達には時間がかかります。だからこそ、波に乗った時の爽快感や、上達が感じられた時の喜びは他では味わえないものです。

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「公務員」という道を選んだきっかけは?
今どんな仕事をしていますか?

生まれ育った町、一度も離れたことのない町でも、まだまだ知らないことの方が多いため、多方面から地元に関わることができる公務員に魅力を感じました。
また、公務員であった両親が、仕事、家族、趣味、どれに対しても全力で向き合う姿を思い返し、公務員になりたいと思いました。
今は、生活保護に関する業務(ケースワーカー)を行っています。被保護世帯への訪問や扶助費の支給の他、生活保護の申請があった際の調査等を行っています。

公務員の仕事のやりがいや、
大変なところは?

市民のニーズは様々ですが、制度に基づいて業務を行うため、すべてに応えられるわけではありません。困っている人を前にして、制度の中での対応が難しいという状況に悩まされることも多々あります。だからこそ、制度を最大限に応用したり、他の関係機関を案内したりすることで問題の解決に繋げられたときはやりがいを感じます。

仕事と趣味、どうやって両立していますか?

仕事と趣味を両立する上で工夫していることは、休みを設けることです。ここで言う休みとは、単に有給休暇を取るということではなく、それを含めた休息、休憩のことを言います。これは、仕事においてもサーフィンにおいても、意識的に設けるようにしています。心や体が常に張った状態からは、良いパフォーマンスは生まれないと思います。休みを設けて心と体をリセットすることで、仕事と趣味を両立できるよう心がけています。

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移住を考えている人、公務員を目指す人へ
メッセージをお願いします

多かれ少なかれ、その町の何かに魅力を感じて、移住の決心に至ると思います。魅力のある町のさらなる活性化には、「移住者だからこそ見える視点」が大いに発揮されるでしょう。
そして、多方面から町と向き合える公務員はそれを活かすのに適した職業であると私は思います。共に充実した『ワーホビライフ』を送りましょう!

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山形県鶴岡市役所 田宮 進さん

ボディビル
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あなたの趣味はなんですか?

ボディビルを大学時代からやっており、継続年数が10年目に突入しました。
ボディビルは見た目の美しさや迫力を鍛錬によって育て、その完成度を競い合う(言わば動く美術館)競技です。週7日トレーニングをすることもしばしばあり、毎年地元(山形県鶴岡市)で開催されているコンテストに出場しています。

今の趣味を始めたきっかけや、
その魅力について教えてください

元々トレーニングが好きな性分で、辛いことは自身の成長と捉え飛び込んでいく習性があります。筋トレは厳しくやればやるほど身体が目に見えて変わっていく実感があり、目覚めに至りました。
ボディビルは身体の完成度を競い合う競技ですが、鍛錬すればするほど完成体から遠ざかってしまいます。それは、理想に近づくたびに自身の理想が高くなっていくことが原因と思われ、すでに終わらない生涯スポーツと化しています。ちなみに、筋トレを日常生活の行動に例えると、歯磨きくらいの優先度です。

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「公務員」という道を選んだきっかけは?

趣味で体を酷使するため、無理のない働き方を長く続けたいと考え、公務員という選択をしました。デスクワーク中心の働き方で趣味と両立ができる点にも魅力を感じました。
現在は、(一財)地域活性化センターに出向し、公務員向け人材育成セミナーの企画・運営を担当しています。
また、趣味で培った価値観や経験を地域のイベントなどへ還元し、市民に広く届けられる可能性を感じています。

公務員の仕事のやりがいや、
大変なところは?

自治体のニーズを汲み取り、形にして届けられることにやりがいを感じます。
一方で、分かりやすく伝わる企画にするには、自分がテーマを深く理解し、伝わる構成を組み立てる必要があります。知識の習得、講義の手法、講師とのやり取りなど、様々調整することに試行錯誤しており、やりがいと同時に大変さを感じる瞬間でもあります。

仕事と趣味、どうやって両立していますか?

仕事を義務と思わず、趣味と支え合う存在として位置づけています。趣味のために仕事をする、趣味に投資するために稼いでいる、そう思うことで人生における仕事への優先度が低くなります。その結果、趣味を継続するための手段として仕事と一定の距離を置くことができ、初めて天秤が釣り合うものかなと思います。仕事は仕事で大変ですが、筋トレに限らず楽しみを見出せる趣味があると、仕事にも良い影響が出ます。

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移住を考えている人、公務員を目指す人へ
メッセージをお願いします

公務員は部署異動もあり、自分の本当にやりたい業務をすることは難しいと思います。しかし、逆に現在公務員として働いている人は、ある程度仕事と生活の距離を一歩置くことができている人です。
これは趣味を継続する上で最も重要なことです。QOLを考える、仕事だけでなく趣味にも力を入れたい方に公務員はベストです。

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茨城県取手市役所 梅崎 修平さん

アカペラ
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あなたの趣味はなんですか?

音楽とスポーツが趣味です。歌を歌うのは子どもの頃から好きだったのですが、アカペラバンドが休止になってからは特に活動していませんでした。とあるオーディションを受けたところ合格し、曲の配信やライブ活動、ラジオのお話もいただきました。今は仕事が忙しくて休止中ですが、また活動再開したいと思っています。
スポーツは現在週3回バレーボール、週2~3回息子のサッカーのコーチをしています。

今の趣味を始めたきっかけや、
その魅力について教えてください

歌うのは元々好きだったのですが、中学生の頃にモテたくてギターを始めた頃から人前で歌うようになりました。
アカペラは、大学生のバレーボールサークルの先輩がアカペラサークルにも所属していて、その頃ハモネプも流行っていたことから面白そうだと思って始めました。アカペラを始めた頃は上手く歌えばそれでいいと思っていたのですが、それだけではお客さんは盛り上がらず、振り付けやステージングの大切さに気付かされました。

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「公務員」という道を選んだきっかけは?

民間企業で働いていたときにアカペラバンドで活動をしていました。関東各地のイベントやライブハウスなどで歌わせていただきました。しかし、転勤の可能性が高まったことから、活動を続けるために転職を考え始めました。転勤などが少なく定住できる公務員がいいと思ったのと、妻との結婚もそのときに考えていたので、妻の地元である取手市で働こうと決めました。

今はどんな仕事をしてますか?

令和7年度から創設された、こども部保育課の保育運営係で勤務しています。補助金や運営費、保育施設の監査、医療的ケア児の受け入れや、令和8年度から始まるこども誰でも通園制度の担当をしています。
それからシステムの導入による業務効率化が大好きで、今の部署に異動してから3つほどシステム導入の業務を行い、後輩達の時間外勤務削減に取り組みました。
職場内では勝手に「保育運営家係兼なんでも係」を名乗っています。

公務員の仕事のやりがいや、
大変なところは?

保護者に感謝されることがやりがいを感じる瞬間です。保育分野に異動する前は、税の徴収、滞納処分をしていたので、感謝されることはなかったのですが、ありがとうと言われると頑張った甲斐があるなと思います。
また、医療的ケア児の受け入れに取り組んだ際は、事前の打ち合わせなどが精神的にも大変だったのですが、ある先生と保護者の出会いに関われたことで、大変だったことが報われたときは、本当にやっててよかったと思いました。

仕事と趣味、どうやって両立していますか?

メリハリが大事だと思います。仕事の時は仕事に集中して、仕事が終わったら仕事のことは考えないようにしています。
家族の理解が大事なので、なるべく家事を手伝ったり、週末は子どもとの時間をたくさん持つように心がけています。が、きっと妻にはたくさん迷惑かけていると思います…!

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移住を考えている人、公務員を目指す人へ
メッセージをお願いします

今の公務員には高度で複雑な問題解決が求められています。大変なこともあるかもしれません。
私は、様々な研修を毎年受けていて、その刺激や熱量を職場に持ち帰るようにしてモチベーションを上げています。皆さんも、ぜひ熱量を持って公務員試験を受けてください。学力なんかよりも、そういう職員をどの自治体も待ち望んでいると思います!

趣味を極めながら働く公務員の話を聞くと、仕事とプライベートは二者択一ではなく、両立できるものだと気づかされます。むしろ趣味を大切にしているからこそ、仕事にも前向きになれるのではないでしょうか。「移住したいけれど仕事はどうしよう…」そんなときは、公務員という働き方もアリかもしれません。
過去の記事では、地方公務員の働き方について特集しているので、公務員という仕事に興味を持った方はあわせてチェックしてみてくださいね!