嘉麻市は平成１８年３月、旧山田市（きゅうやまだし）、旧稲築町（きゅういなつきまち）、旧碓井町（きゅううすいまち）、旧嘉穂町（きゅうかほまち）が合併して誕生しました。人口約３万８千人、面積１３５．１１ｋ㎡で、福岡県のほぼ中央に位置し、遠賀川の源流を有する、緑に包まれた自然豊かな市であります。

　北は飯塚市に、東は田川市、川崎町、添田町に、西は桂川町に、南は朝倉市、東峰村に隣接し、福岡市、北九市、久留米市へも車でほぼ一時間で行くことができます。

　市内には豊臣秀吉が九州征伐の際、協力した土地の人々に授けた秀吉愛用の陣羽織や山上憶良の万葉歌碑、黒田節で日本一の槍を飲み取った母里太兵衛の墓など歴史文化遺産も多く残されています。

　市の南部は古処（こしょ）・屏（へい）・馬見連峰（うまみれんぽう）、南東部は戸谷ヶ岳（とやがだけ）、熊ヶ畑山（くまがはたやま）などの山林で、そこを源とする遠賀川をはじめとする河川が南から北に流れ、市の北部及び北西部に流域平野を形成しています。市全体の約７２％が森林と耕作地であり、多様な生態系を保護する山林や河川流域に広がる生産緑地などの水と緑が豊富な市で、カンヌ国際広告祭の金賞を受賞したＮＴＴドコモのＣＭ作品「森の木琴」の舞台となった古処山（こしょさん）をはじめ、馬見山（うまみやま）、屏山（へいざん）が「嘉穂アルプス」として２０１６年度日本山岳遺産に認定されるなど、山を愛する方々からの注目を集めています。

　一方、食の分野では、清らかな水と良質の米から作られる嘉麻市の日本酒として、280年の伝統を守り続ける福岡の地酒の代表格『寒北斗』、「酒は呑め呑め呑むならば～」で知られる黒田節の豪胆さを形にした大里酒造の『黒田武士』などが根強い人気を誇っています。

　また、新鮮な野菜や遠賀川の源流水で育ったお米は評価が高く、九州では珍しいリンゴやなしの生産がされており、四季折々の味覚や風景が楽しめます。国の特別天然記念物「ツゲの原生林」が広がる古処山の自然に囲まれたキャンプ場や有機農法で栽培されたりんごやなしのフルーツ狩りをはじめ、多くの自然の産物が嘉麻市にはあります。特に秋の行楽シーズンには遠方から多くの観光客が足を運ばれ、秋の味覚を堪能されています。

　さらに、嘉麻の自然に魅了された芸術家や作家も多く、家具やガラス工芸、陶芸作家など、多くの芸術家が豊かな自然の中で魅力ある作品を生み出しています。また、本市出身で日本洋画界の重鎮として活躍された故織田廣喜の作品を常設展示している織田廣喜美術館では、毎回ユニークな企画展覧会を開催しています。

　２０１９年には、デンマークのアウトドアキャピタルとして有名なシルケボー市と観光とアウトドアに関する基本合意を締結し、相互理解と連携・親善を深めています。

　“自然と魅力にあふれた嘉麻市”をどうぞよろしくお願い申し上げます。