知ってる?地域おこし協力隊 豆知識

協力隊員の働き方って、実はいろいろ!

自治体に雇われている場合

自治体と雇用契約を結び、公務員(会計年度任用職員)として活動します。

自治体と雇用関係がない場合

個人事業主として活動したり、自治体から委嘱を受けて民間企業の社員として働くことも。
地域活性化に関わりながら、働き方の幅が広がっています!

CASE 01

野球で地域を元気に!
野球を通じて見つけた新しい働き方

新井 誠人さん note
群馬県高崎市新潟県
協力隊就任2024年7月〜
所属株式会社新潟プロ野球団

野球を始めたきっかけや、魅力について教えてください

小学生のときに兄の影響で始めました。中学時代は軟式野球をしていましたが、特に大きな成績は残せませんでした。高校進学時には甲子園を目指し、当時の強豪校へ進学しました。選手としての出場は叶いませんでしたが、先輩・後輩が甲子園に出場しました。
大学時代、怪我の影響で選手としての道を断念しましたが、野球に関わりたいという思いを持ち続けてきました。ご縁があり、新潟県の地域おこし協力隊として野球に携わる機会をいただきました。
野球の魅力は、一球で勝負が決まる緊張感だと思います。

現在の地域の地域おこし協力隊に応募しようと思った理由は何ですか?

野球というスポーツが好きで、野球に携わる仕事を探していました。もともと協力隊の経験もあったため、自分の経験と野球への情熱を活かすことで、何かの力になれるのではないかと考え、応募しました。
また、受け入れ団体(株式会社新潟プロ野球団)がNPBの2軍に新規参入する球団だったこともあり、野球界のことを学べる良い機会になるのではないかと考えました。

現在の職業に就くまで、どのような職業を経験してきましたか?

大学卒業後は、商品メーカーで営業や観光施設の売り場の売り場担当として約3年間勤務しました。
その後、長野県信濃町で初代地域おこし協力隊(農林担当)として、農業従事者のお手伝いやPR、イベント運営などを約3年間行い、続いて、県や市の施設管理会社で施設管理やイベント企画を約1年担当しました。さらに、東京都八丈町の地域おこし協力隊として、廃校活用やイベント企画・運営などに約4年間携わりました。

現在の活動内容について教えてください

シーズン中は、試合運営補助(会場設営・試合中の運営・撤去)やイベントの企画・運営、野球塾での指導補助などを行っています。
シーズンオフは、新潟県内での人脈づくりや協力隊同士の連携に向けた活動、イベントや研修への参加、野球塾での指導補助などに取り組んでいます。

地域おこし協力隊になって良かったこと・大変だと感じることは?

野球に携わる仕事をしたいという思いがあったので、協力隊として活動できていることがとても楽しく、充実しています。
一方で、協力隊という立場で組織に所属しているため、「協力隊として求められていること」と「所属組織として求められていること」に違いがある点が難しいと感じます。また、組織の一員として活動する以上、組織に合わせた働き方も大切だと感じています。

地域おこし協力隊に興味がある人へメッセージをお願いします

協力隊に興味を持つということは、地域や働き方、仕事内容などに関心があるということだと思います。実際にやってみないとわからないことも多いですが、「おためし協力隊」やインターンなどの制度もありますので、ぜひ参加してみてください。
知らない地域に飛び込むには勇気がいりますが、自分の明るい未来のために一歩踏み出してみるのも素敵な選択だと思います。

CASE 02

“好き”が地域を動かす!
カーリングで広げる新しい出会い

物井 彩雲さん Instagram
茨城県北海道北見市
協力隊就任2024年7月〜
所属北見市教育委員会社会教育部スポーツ課

カーリングを始めたきっかけや、魅力について教えてください

高校一年生の冬にカナダ・ヴィクトリアでカーリングを体験し興味を持ち、高校2年生の冬にオリンピックを見てカーリングが大好きになりました。
カーリングは、「氷上のチェス」とも呼ばれており、まさに頭脳戦が氷の上で繰り広げられる競技です。その魅力は、作戦が何通りもあることです。そして、点数獲得につなげるためには作戦通りにストーンをハウス(カーリングで用いられる丸い的のようなもの)に置かなければなりません。
テレビで見ているとほかの競技ではあまり聞くことができない、選手の生の声が競技中に聞こえてきます。まさにフィジカルを酷使しながらの、情報戦と頭脳戦が繰り広げられるのです。
見ている人同士で作戦会議をすることも面白いですし、数ミリストーンの軌道が変わるだけで氷の盤面は大きく変化していくドキドキ感を感じることも面白いです。

現在の地域の地域おこし協力隊に応募しようと思った理由は何ですか?

学生のころから、スポーツに携わる仕事がしたいと考えていたことと、実家から遠い地域に一人で住んでみたいと思っていたからです。
幼少期からスポーツをやることはそこまで得意ではなかったのですが、観戦することが大好きでした。
昔からスポーツにたくさんパワーをもらっていたこともあり、スポーツに携わる仕事がしたいと考えていました。
また、大学でコミュニケーション学を専攻し学びを重ねる中で、地域創生にも興味を持ちました。

現在の職業に就くまで、どのような職業を経験してきましたか?

企業勤めをしており、営業職に就いていました。もともと、人とかかわる仕事がしたいと思っていたので、人とモノをつなぐ「営業職」に憧れがあり、その仕事をしていました。しかし、スポーツを幼少期からあまりしてこなかったこともあり、スポーツとは関係のない仕事でした。
社会人としてのマナーは、営業職で学びました。人と積極的にかかわる仕事の経験は、今も活きています。

現在の活動内容について教えてください

北見市を中心にカーリングの普及活動をしています。
具体的には、北見市民向けのカーリング体験会や教室の企画・開催をしたり、SNSで情報発信をしたりしています。
また、北見市では市内の小中学校でカーリング授業が取り入れられています。そのカーリング授業の補佐をする仕事もしています。ほかには、幼稚園生向けの出張フロアカーリング体験会を開催したり、自分の得意を生かした方法でカーリングの普及活動をしています。

地域おこし協力隊になって良かったこと・大変だと感じることは?

協力隊になってよかったことは、多くの市民の人と仕事を通して関われることです。カーリングを普段から親しむ方はもちろんのこと、体験会に来てくださる方やカーリング授業で関わる児童や生徒とも、「カーリング」を通してつながることができます。関わりが増えると、市民の方のカーリングに対する思いなども直接聞くことができるため、活動のヒントをたくさんもらっています。
また、移住者のため最初は知り合いが少ない生活でしたが、市民の方と多く関われるため、知り合いが増え、安心して移住生活を送っています。
大変だと感じることは、北見市を盛り上げるために奔走しても、時々空回ることがあるところです。私自身カーリングが大好きですが、市民の方と関わっていくうちに、それぞれのカーリングに対する強い思いがあることを知りました。その思いをすべて汲んで活動することはとても大切な反面、簡単ではないため、大変だと感じることがあります。大変ではありますが、やりがいがあるのでとても楽しく活動させてもらっています。

地域おこし協力隊に興味がある人へメッセージをお願いします

協力隊は、移住をしてみたいという方をサポートする素敵な制度だと思います。新しい土地で暮らすためには、市民の方とのかかわりは必要不可欠ですが、協力隊は活動を通してそれを得ることができるため、定住に向けても協力隊という制度はとても助かっています。もし、少しでも「移住をしてみたい」と感じている方には、とてもぴったりな仕事です!ぜひ挑戦してみてください!

CASE 03

プレイヤーから指導者へ、そして地域の担い手へ

吉田 雄人さん Instagram
北海道森町
協力隊就任2024年4月〜
所属北海道森町体育課

野球を始めたきっかけや、魅力について教えてください

幼少期に野球好きな父親の影響で野球を始め、プロ野球選手を夢みて少年野球からずっと野球を続けていました。特に高校野球は甲子園を目指して地元から離れた強豪校へ進学し、甲子園を目指して野球に没頭しました。高校野球は国内トップの人気があるアマチュアスポーツでたくさんの方の想いや応援を受けてプレーできる喜びを感じることができました。

現在の地域の地域おこし協力隊に応募しようと思った理由は何ですか?

2023年に母校の野球部の外部コーチをしていた際に、監督として高校野球に携わりたいと考えていました。
その時に地元森町の森高校が年々入学者が減っており、野球部も廃部になっているとの情報を聞きました。野球部を復活させ甲子園を目指せるようなチームを作ることで、そこに魅力を感じ、森高校への入学を考える生徒たちが増えるのではないかと考え、地域おこし協力隊として地元に戻ろうと考えました。

現在の職業に就くまで、どのような職業を経験してきましたか?

2014年から2018年まで大阪のオリックス・バファローズでプロ野球選手としてプレーしました。2018年に引退、その後は関西の映像制作会社でスポーツニュースを制作するディレクター職につきました。2023年に北海道でパーソナルジムを開業するために北海道に帰郷。ジム経営の傍ら、母校である小樽北照高校野球部の外部コーチをして高校野球の指導に携わりました。

現在の活動内容について教えてください

主に野球部の指導と地域住民への健康促進活動をしております。

地域おこし協力隊になって良かったことは?

地域おこし協力隊として活動することで、北海道が主催するイベントなどに参加しやすいです。
実際に昨年度はほっかいどう応援セミナーに参加し、個人プレゼンの際に活動の紹介をすることができました。

地域おこし協力隊に興味がある人へメッセージをお願いします

自分が挑戦したいことに対して、存分にチャレンジできる機会になると思います。
自分の夢と、地域の想いを肌で感じながら思い切って挑戦してください。

LASTLY

地域おこし協力隊の活動には、まだまだたくさんの可能性があります。スポーツでも、趣味でも、あなたの“好き”が地域を元気にする力になるかもしれません!3人のリアルな体験から、そんな未来へのヒントを感じられたのではないでしょうか。
気になる方は、ぜひ各自治体や地域おこし協力隊の募集ページも覗いてみてくださいね!

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