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田舎暮らし特集

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1.古書ビジネスを始めるまで

起業のきっかけ

大学在学中、19歳で起業し、以後12年間、有限会社「エコカレッジ」の代表取締役をつとめる尾野さん。もともと独立志向が強かったといいますが、そのバイタリティの源は何なのでしょうか。

「一番大きな影響を受けたのは、高校3年時の親父の死です。大手企業で、毎日深夜近くまで働いていた仕事人間の父が、出世を直前にして、ある日突然亡くなったんです。何十年も下積みしてきたのに、あっけなく死んでしまうなんて…。そのショックが大きく、それなら小さな会社でも、最初から自分が社長として活躍できた方がおもしろいんじゃないかと考え始めました」

なぜ、古書ビジネスだったのか

2001年に大学に入り、授業を受け始めると、ある“理不尽な”仕組みが気になるようになった尾野さん。古書に目をつけたきっかけは、大学生協にあったそう。

「どんな授業を受けても、その教授が出している“指定教科書”があり、やたらと高い!1冊2000円~3000円するのがざらで、それを貧乏学生に売りつけるなんてけしからんと思ったんですね。そこで、先輩から教科書を買い取って、後輩に売る仲介人になろうと思いつきました」

古書ビジネス、軌道に乗る

実際に、教科書をワゴンに積んで販売を開始すると反響は驚くほど大きかったそう。 「早稲田大学で『教科書を買い取ります・安く売ります』とビラを配ったら、一気に学生が集まり、買い取った5000冊のうち2500冊が売れました。その前に学習院大学でまったく売れなかった失敗を踏まえて、貧乏学生が多そうな早稲田を選んだのも勝因でした(笑)」

しかし、ワゴンでのゲリラ販売が大学側に見つかったことで続けられなくなり、インターネット販売にシフト。学生から買い取った教科書や専門書を売り始めたところ、地方の教授などが買い取る現象が多く、それまでまったく考えたことのなかった「地方のニーズ」をぼんやり考え始めることになったといいます。

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  • ※2013年8月執筆

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