- 田舎暮らし特集
- 人とつながるモノづくりを極めたい~よりよい環境を求めて~
人とつながるモノづくりを極めたい~よりよい環境を求めて~
生い立ち

初めて陶芸に出会ったのは岩手県の高校時代。土のかたまりから食器ができていく、魔法のようなプロセスに惹かれたという及川さんは、陶磁コースのある短大に進学します。
「父が美術工芸好きで、その影響も少しあったかもしれません。一番は、高校の授業で陶芸を教えてくれた焼物作家の先生が、とてもキラキラと輝いて見えたこと。『私も、好きな焼物を仕事にできたら…』と思うきっかけになりました。」
笠間市との出会い
笠間市との最初の出会いは、父親の茨城県・水戸への単身赴任。陶芸好きの娘を思う父に、『笠間焼を見に来たら』と誘われたことが、笠間にハマるきっかけとなりました。
「ふらっと遊びに行ってみたら、住んでいる人がみんなとてもオープンで、他県から移ってきても、ここなら暮らしていけると思えたんです。笠間焼には驚くほどさまざまな風合いのものがあり、『これなら、自由にのびのびと制作できるかもしれない』と思えたのも大きいですね。」
師匠との出会いと移住

短大卒業後、笠間焼協同組合を通じて紹介された寺本守氏に師事し、笠間での生活が始まります。
「最初に住んだのは、笠間駅近くの6畳の小さなアパート。9時~18時までは師匠の手伝い、それ以外は自分の練習の時間という、笠間焼にどっぷりつかった生活で、同世代のいない孤独な環境に、最初はホームシックにかかりました。」
それでも、せっかく学びにきたのに、自分から殻を作っては意味がない!と奮起。笑顔でポジティブにいようと心を入れ替えたことで、周りの大人から積極的に知識を吸収できるようになったそうです。