- 田舎暮らし特集
- 人とつながるモノづくりを極めたい~よりよい環境を求めて~
人とつながるモノづくりを極めたい~よりよい環境を求めて~
独立後の創作活動

自分の名前で仕事ができる喜びが大きかったと話す及川さん。一方、すべてを一人でやることの大変さも痛感しているといいます。
「窯や土を練る機械は1台何十万円もしますし、窯を動かすにも燃料費がかかります。今までは、そういった経費のことを考えなくても済みましたが、独立となるとそうはいかないですよね。自分の表現を追求したいという思いと、生活しなくちゃいけないという現実的な問題とのせめぎ合い。日々、悩みながら、でも“自分が作りたいものは何か”は見失わずに行きたいですね。」
今後の目標

表現欲求を満たしながらも、それが独りよがりになってはいけないと話す及川さん。今後の目標を聞くと、「人とつながること」という答えが返ってきました。
「私が作ったものが誰かの手にわたれば、そのモノを通じて、私とお客さんの時間が間接的に共有されている。私はそう考えています。モノを介してお客さんとつながり、その人を少しでも暖かい気持ちにできれば、とてもうれしい。私の思いの押し付けにならないように、お客さんのことを考えながら、創作を続けていく。その気持ちを忘れない人でありたいと思いますね。」
- 水戸に単身赴任している父を訪れ、笠間焼に触れて、魅了されたから。
- 短大卒業と同時に弟子入りし、アパート暮らしが始まったので…卒業前の数か月かな。
- 独立するときには、ローンを組んで、窯や他機材の購入費に充てました。家賃は2万なので、引っ越し費用そのものにはあまりかかっていません。
- 知り合い経由で「焼物作家の家族が引っ越すことになり、その家に入らないか」と話がありました。
- 高校の選択の授業で陶芸と出合い、「焼物を仕事にしたい」と思い始めました。
- 自分の名前で仕事ができる喜び。一日中、大好きな陶芸ができる喜び。
- 庭に見たこともないようなきれいな花が咲き、鳥のさえずりで目覚め、星空を眺められる。日々、自然がくれる小さな感動にあふれていること。
- 引っ越した当初は、静かで暗く、夜が怖かった。今では虫やカエルの声を聞きながら真っ暗の中でも心地よく眠れるようになりました。
- 作ったものを通じてお客さんとつながっていると思えるような、気持ちのこもった作品を世に送り出すこと。
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- 生活環境としては100%。独立した陶芸家としてはまだまだ未熟だから0%。平均して50%。
「及川美智子 作陶展」開催中!

2013年9月14日(土)~9月29日(日)まで
かつら陶芸 (茨城県笠間市下市毛47-3)
TEL:0296-72-6688

回廊ギャラリー門
弟子時代からしょっちゅう作品を見に行っている、及川さんお気に入りのギャラリー。師匠・寺本守氏のもとで作ったものも置いてある。「訪れるたびに、素敵だなと思う作品に出会える。私にとってインスピレーションを与えてもらう場所です」