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田舎暮らし特集

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  • アンテナショップめぐり「三重テラス」でつながる生産者と事業者の輪

都心にいながら、各都道府県の“最旬”を知ることができるアンテナショップ。店内には、地元の生産者が心をこめて作った新鮮食材や加工品、地酒など、普段はなかなか手に取れないご当地商品が並びます。訪れたことのない地域でも、気軽な気持ちで行けるのがアンテナショップの魅力!
今回は、日本全国の地域をよく知るJOINスタッフが、アンテナショップ巡りで各都道府県の魅力に迫ります。

三重ゆかりの地・日本橋にある、魅力発信拠点

日本橋三越本店、コレド室町などが並ぶ商業施設エリアに、三重県の魅力発信拠点「三重テラス」があります。1階フロアに並ぶのは、三重の食や地酒、伝統工芸品など約1500アイテム。ショップの隣には、三重の野菜、魚介類、お肉などを活かしたイタリアンレストランがあり、その時期の旬な味わいを堪能できます。2階には旅行の相談ができる観光案内ブースのほかイベントスペースがあり、三重の魅力を体感できるさまざまなセミナーやワークショップが、年間180回ほど開催されています。

「三重テラス」が日本橋にあるのには、理由があります。そう話すのは、三重テラス全体の運営総括をされている西口さんです。
江戸時代の旅といえばお伊勢参り、その旅に向かう街道の起点が日本橋です。また、日本橋三越の前身である越後屋呉服店は、三重の松阪が発祥。ほかにも、松阪を中心とした多くの伊勢商人が、日本橋に出店してきました。日本橋は三重県にとって、東京の拠点のような町であり、必然的にアンテナショップの候補地になったといいます。

酒、ドリンクコーナー。大会で受賞したビールなど、スーパーでは買えない商品が豊富に取り揃えられている。

三重県の伝統工芸技術を駆使したこだわりの内装

店内には伊勢うどんや松阪牛、真珠など、三重県発祥として知られる有名ブランドが並ぶほか、「これも三重のものだったの?」と再発見できる商品も。おにぎりせんべいやベビースターラーメンは、実は三重県生まれ。あずきバーで知られる井村屋も三重の老舗メーカーとして愛されています。伊勢茶も種類豊富に並び、ほかではお目にかかれない珍しい商品がたくさんあって、時間がたつのを忘れてしまいました。
店内全体をやわらかく照らすのは、組子(釘を使わずに木を組みつけていく日本の伝統技術)を使った間接照明。内装に伊賀焼や萬古焼のタイルを使うなど、三重の伝統工芸を活用し、落ち着いたぜいたくな雰囲気を作り上げています。

三重県で行列ができる「羊のカスティーリャ」。東京で購入できるのは三重テラスだけだそう。

生産者と事業者をつなげる、年間180ものイベントを実施

「三重テラス」が目指したのは、従来のアンテナショップにはなかった「地域の魅力を発信する拠点」としての空間づくりだったそうです。地元の生産者さんの販路を拡大したいという思いから、2階にあるイベントスペースで毎日さまざまなワークショップが行われています。
イベントスペースは、県や市町といった自治体はもちろん、県内の事業者、企業も無料で使え、「三重の魅力発信」という目的に合うものであれば大歓迎。去年のイベント数は年間約180で、稼働率は90%を超えていたそうです。個人のお客様に三重の魅力を伝えたり、都内の飲食店関係者を招待し、生産者さんとのつながりを作るなど、さまざまな方向へ魅力発信がおこなわれています。
今年夏には、三重県内のクラフトビール各社が集まり、飲食店や小売店などに商品をPRする「三重クラフトビールの会」が実施されました。ほかにも、伊勢の職人を招待して伝統工芸品のものづくり体験イベントや、三重県内への就職を増やすため、県内企業と就職活動中の学生を集めた合同会社説明会の開催など、イベントは多岐にわたります。三重テラスを訪れ、「三重って面白いな」「食材を活用してみようかな」「現地で味わいに行ってみようかな」と思ってもらえる人を一人でも増やしたいという思いで、活動しているそうです。
「三重テラスで見つけたおいしいものは、生産地で食べればもっとおいしい!」と話す西口さん。伊勢神宮をはじめ、観光資源も豊富な三重県。三重テラスで旅のアドバイスをたくさんいただいたので、次は現地に足を運んでみようと思いました。

採れたての三重県産食材を味わえるイタリアンレストラン。

アンテナショップめぐりシリーズ

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