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田舎暮らし特集

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人と人、人とモノ、産地と東京をつなぐ コミュニティスペース「セコリ荘」

宮浦さん

日本の良質なモノを、直接見て、感じられる“場”を作りたい。そう考えるようになったのは、全国を巡ってさまざまな地場産業に触れた25歳頃からです。もともと洋服に興味があったので服飾系の大学に進学し、在学中は縫製工場でアルバイトもしていました。より深くファッションを学ぶため、アパレル商社の奨学金制度を使ってロンドンに留学すると「欧州にはない、日本ならではの素材に触れたい」という、日本への思いが逆に強くなっていきました。

帰国後、あらゆる繊維工場やモノづくりの現場を取材し、Webメディアや雑誌に記事を掲載。見たこともないような織りや染めの技術、流通できないため捨てられていく素晴らしい生地素材など、地方に眠るモノの豊富さに衝撃を受け、もっと多くの人に伝えたいと思うようになりました。そして、取材を重ねるうちに、「文章と写真だけでは、本当の魅力を伝えきれない」というもどかしさを感じ始め、「モノに触れ、その良さを感じられるような場所を作ろう」と考えるようになったのです。

セコリ荘内

2013年に現在のセコリ荘の大家さんと出会い、理想的な古民家を譲り受けることに。半年かけて改装し、都会にいることを忘れるような、ゆったりとした時間が流れる家を完成させました。「人が集まるコミュニティスペースであり、地方の魅力を発信する拠点を作りたい」「素材や商品、作品を買い取り、スペース内で物販を行うことで、産業の発展に貢献する場を目指したい」。それがセコリ荘を作ったときの思いです。物販を通じて、産地の方と同じように“投資して売る”というリスクを背負うことが、地域活性につながる。その思いは、今も大切に持っていますね。

宮浦さん

昼はカフェ、夜はおでんやとしてオープンしているセコリ荘。お店では、私が日本を巡っている時に出会った酒蔵さんのお酒や、お茶やはちみつ、(時期によって)地方で摂れた食材を提供しています。セコリ荘がスタートした当初は、交流会やイベントを行う“アトリエ”のような場で、いつも同じメンバーと集まる内輪の雰囲気が強くありました。でも、地域活性やファッション、モノづくりなどにまったく興味がない人でも、足を運びやすい場にするためには、「飲食」というフックが大事だと考えたのです。今では、店内で隣に座ったお客さん同士が会話を始め、帰るころにはすっかり仲良くなっている…なんてこともあります。
人と人をつなげ、人とモノをつなげ、東京と地方をつなげたい。セコリ荘が、地方に目を向ける小さなきっかけを与えられる場所であればいいなと思いますね。

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  • ※2016年1月執筆

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