- 田舎暮らし特集
- 人生でやりたかったことを叶える町~千葉県館山市~

パン屋がお休みの日、橋本夫婦はそろって畑にいる。館山に来てから購入した草刈り機で雑草を刈ったり、耕運機で畑を耕したり、ビニールハウスを張り替えたりしているそうだ。自宅の畑を管理することも、家を借りるときの条件のひとつ。夫妻は、その条件をも楽しんでいる。
「今、畑ではジャガイモとブルーベリー、アスパラを育てています。アスパラは前に住んでいた方が育てていたのですが、生命力が強いので今でもニョキニョキ伸びています。雑草との戦いは大変ですが(笑)、畑仕事は楽しいです。」
「田舎」と聞くと高齢過疎化をイメージするかもしれない。しかし、館山は違っている。実は、橋本さん夫妻のような30代~40代の移住者が多く住んでいる町なのだ。都会ではなく田舎で生きる決断をした若い世代が集まっていることで、初めての田舎暮らしでも安心感があり、心強いと橋本さんは語ってくれた。

東京のように都会すぎず、過疎地のように田舎すぎない。そんな館山が、自分たちの生活にも仕事にもピッタリだと言う橋本さん。だからと言って、東京が嫌い・苦手なわけではない。橋本さんにとって東京は生まれ育った故郷。とても大切な場所だ。
「館山で田舎暮らしを満喫しながらも、ふるさとの東京が恋しくなれば、1時間半で帰省することができます。私たち夫婦にとっては、このバランスがとても良くて気に入っています。」
田舎過ぎない田舎で、夢を叶える橋本夫妻。館山で開業したパン屋は、午後には売り切れてしまうほどの人気店に成長している。
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- ライフスタイルと職業のバランスを取るためです。
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- 3年くらい。結婚してすぐに移住を考え始めました。
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- 約1300万円。引っ越しと開業費用、リフォーム等すべて含めてこのくらいです。
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- 空き家バンクで見つけました。自宅、お店、畑、駐車場が揃っています。
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- 主人のパン職人という腕に賭けました。私はもともとブランドプロデューサーをしていたので、今は主人というブランドをプロデュースするという気持ちで仕事をしています。
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- 犬と金魚。私にとっては、とても大切な家族です。
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- 早起きになりました。それから、主人との時間が長くなりましたね。1日中一緒なので(笑)移住前は、お互いに仕事が忙しくて1週間くらい会わないことも多く、なんのために結婚をしたのかが分からなくなっていたんです。それを解消したいという想いもあったので、今はとても幸せです。
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- 畑が手に入ったことと、犬と金魚を得られたことですね。
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- 美術館や映画館が遠いという点では不便かもしれないです。だけど実家は横浜にあるので、そういうところに行きたくなったり、大切な人たちと会いたくなったりしたら横浜に帰省しています。
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- 今は毎日を頑張っているだけで精一杯。いつかは、私たちが館山で頑張っていることが、東京にいる大切な人たちに自然と伝わっていけばいいなと思っています。
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- 生活としては十分満足です。残りの15%は、東京で生活していたときと同じように両親や友達と会うことができない、ということかな(笑)