JOIN ニッポン移住・交流ナビ

田舎暮らし特集

  • 田舎暮らし特集
  • 静岡県熱海市「guest house MARUYA」(2)ゲストハウスだから生まれる交流

熱海銀座通りにある「guest house MARUYA」。県内外から訪れたお客様と、地元の人をつなぐ場所として、2015年に誕生しました。「泊まると熱海がくせになる」をコンセプトに、ラウンジや併設レストランでの語らい、街歩きを通じた熱海の魅力発信を続けています。ゲストハウスだから生まれる地元の方との交流について、話を伺いました。

人と人がつながり、日常にはない交流が楽しめる場所

空き店舗をリノベーションして「guest house MARUYA」を作るにあたり、とくに意識したのがラウンジの広さでした。地元の方と宿泊客とのつながり、ゲスト同士のかかわりが生まれるような空間を作りたかった。みんなが広いラウンジになんとなく集まり、会話が生まれるようにしようと考えました。
実際、一人ひとりのお部屋(シングル・ツイン・トリプル)では飲食ができないので、皆さん自然にラウンジにやってきます。スタッフおすすめの本やこれまでのお客様が置いていった本、トランプやオセロなどもあり、ぼんやりと過ごすにも快適な空間です。お酒とつまみを口にしつつ話を弾ませたり、ゲームをしたりと、いつもの日常にはない交流が楽しめるのは、ゲストハウスならではだと思います。
ラウンジにはコンセントがあるので、パソコンを持ち込んで仕事をしている方もいます。より仕事に集中したい方向けには、歩いてすぐの場所で「コワーキングスペースnaedoco(ナエドコ)」も運営中。ゲストの方々が熱海を“もう一つの拠点”にできるように、「2~3泊、熱海で仕事をしよう」といった2拠点就労の受け皿を作っています。

ゲストハウスから歩いてすぐの場所にあるコワーキングスペースnaedoco(ナエドコ)。

ここの魅力は、人と人がつながるハブとしての役割を担っているところだと思います。ホテルや旅館であれば、旅はそこだけで完結してしまい、宿泊者同士の交流や、地元の方と出会うチャンスはなかなか生まれません。 一方、「guest house MARUYA」が目指しているのは、街全体を宿泊施設にすること。宿泊はMARUYAだけれど、食は地元のおいしい飲食店、温泉は日帰り施設で湯あみを楽しむなど、街全部を使って遊んでほしいと考えています。だからこそ、周りの飲食店やおすすめの温泉スポットを紹介するのも、私たちの大切な役割。それぞれの場所で地元の方と会話が生まれるようにつなげたり、宿泊客同士を「この方は東京でこんな仕事をしているんだよ」と紹介して会話の機会を作ったりするんです。実際に初対面のゲストが、「紹介されたお店に飲みに行こうよ」と一緒に出かけて、すっかり仲良くなって帰ってくることもあります。

向かいの干物屋さんで好きな干物を買って食べられるセルフ焼き。

朝は、併設されている「MARUYA Terrace」で干物を焼けるので、好きな干物を買ってきて一緒に焼きながら朝ごはんを囲むことができます。そんな中身の濃い過ごし方ができるので、初めてうちに来たゲストの方も、帰るころには第二の実家ができたかのようにリラックスしている。「また会いに来ます」「〇〇さんのおいしいご飯を食べに来ます」とリピートしてくれるようになるんです。
お客様を泊めて終わりではない。その先にある2拠点居住、移住といった豊かな暮らしの選択肢を、一人ひとりに提示できればいいなと思っています。

MARUYA Terrace一番人気のサバサンド。サバの干物をバケットに挟み、オリーブオイルとレモンでさっぱりと仕上げている。

次回は、ゲストハウスで開催されるイベントについてご紹介します。

もう一つの日常を作るシリーズ

一般社団法人
移住・交流推進機構(JOIN)

JOINは、自治体と企業が協業しながら、地方を元気にすることを目的とした組織です。知られざる地方の魅力を伝え、その場を訪れ、味わい、暮らすための具体的な情報を提供していく。私たちは、地方への移住や交流希望者へのニーズに合った情報提供、地域活性化のサービスを提供して日本をより元気に、活性化したいと考えています。

ページトップへ