- 注目の特集
- 不安やお悩みを一緒に解消!都会でもできる田舎暮らし相談〜インタビュー編〜


東京・日本橋の「にほんばし島根館」の中にある定住・雇用相談窓口「東京ふるさと定住・雇用情報コーナー」には、年間120人ほどの新規相談者が訪れます。
相談者の悩みやニーズはさまざま。相談者が新天地でスムーズに新生活をスタートできるよう、島根定住アドバイザーの村岡健治さんと人材誘致コーディネーターの水戸抄知(さち)さんが二人三脚で相談者の悩みに寄り添い、解決に導いています。
この相談コーナーの大きな特徴は、「ふるさと島根定住財団」や島根県庁の「しまね暮らし推進課」などのバックアップがあり、東京の相談員と地元の担当者がしっかりと連携していること。
そのため、相談者はここに足を運ぶだけで、住居から就職、その他多岐にわたる悩みに対して、ワンストップ(※1)でほしい情報が手に入り、自分が希望する暮らしを実現できます。
(※1 一ヶ所で用事が足りること。)

東京で暮らす人たちが島根県への移住に興味を持つきっかけとなっているのが、島根県のUIターン総合サイト
「くらしまねっと」です。
(www.kurashimanet.jp)
このサイトには地元企業の求人情報や東京で開催されるイベントの情報などが掲載されています。サイトを見てある程度情報を得た相談者が、より具体的な話を聞くために、東京の相談コーナーを訪れています。短期~中長期間、地元の暮らしを体験できるお試し施設、農林漁業や伝統工芸などの産業体験など、移住を検討している人たちへの手厚いサポート体制が整っていることも島根県の魅力です。
2014年からは、実際に島根県に移住した人たちから「仕事・暮らし・想い」を聞く「シマネビト」というイベントも始めました。
-
地方への移住を検討している人が最も気になるのが「仕事」についてです。同相談コーナーに寄せられる相談内容は、75%以上が就農も含めた就職相談です。
ふるさと島根定住財団に地元企業が求職情報を登録をし、その中から相談者のニーズに合った情報を村岡さんたちが提供します。最適なマッチングをするために「なぜ移住を検討しているのか?」「そこでどんな暮らしを望んでいるのか?」相談者の思いにじっくり耳を傾け、移住のプランを立てていきます。大学卒業後に東京で就職し、数年後に自分のライフスタイルや働き方を見直したいと考えている20代後半~30代の若者も増えています。彼らは何か新しい生き方ができるのではないか、という漠然とした思いをもち、一般の就職相談カウンターではなく、この相談コーナーにやって来ます。
※ふるさと島根定住財団では、平成18〜25年の間に合計746件のマッチングを行いました。
※産業体験による定着数は、平成8〜25年で639名に及んでいます。 -
以前は島根県出身のUターン移住者が多かったのですが、2011年の東日本大震災を境にIターンの移住希望者が一気に増えました。2010年のIターン者が37%だったのに対し、2011年は48%に増加し、2012年には逆転して54%となりました。
移住相談は30代、40代が中心ですが、最近では子育て中の若い家族の相談が多く、震災をきっかけに暮らし方を見直す人が増えたことがうかがえます。最近の傾向として、Uターン者が移住を考え始めた動機は「地元の素晴らしさに気づいた」「子どもを田舎で育てたい」などで、Iターン者は「震災で価値観が変わった」「地域に貢献したい」などの理由が多くなっています。
-
東京に比べ、地方ではゆっくりとした時間が流れます。また、自分自身の時間を持つことができます。
相談者の中で実際に移住したあるご家族は、現在空き家を利用して暮らしていますが、自宅に五右衛門風呂があり、子どもたちが非常に喜んでいるそうです。
東京では郊外にマンションを購入するのが精いっぱいでも、地方であれば、それなりの金額で戸建てを買うことができるのも田舎で暮らす魅力の一つではないでしょうか。

島根県は大きな山や川がなく、穏やかな地形です。そのような場所で育った人々は性格も穏やか。平均通勤時間の短さは全国4位、保育所数は8位(1万人あたり)です。
島根県には、出雲大社や城下町松江、世界遺産の石見銀山、世界ジオパークに認定された隠岐などがあり、豊かな自然と歴史に彩られた「日本のふるさと」となっています。