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田舎暮らし特集

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  • 〜親が幸せなら、子どもも幸せ〜 田舎で“伸び伸び子育て”の魅力

遠藤さんの子育て

移住の経緯 長女の出産を機に、長野での子育てをスタート

神奈川県に住んでいた遠藤由章さん・朋子さんが長野県八坂地区への移住を考えたのは、長女・鼓波ちゃんの出産がきっかけでした。
自然の中で子育てをしたいと考え、いくつかの地域を調べてみた2人。実は、2人には移住する際に大事にしていた思いがありました。
それは、由章さんの「古民家に住みたい」という夢。

「移住の候補地として訪れた長野県の大町で、役所の方に八坂地区に古民家を貸してくれる人がいるよ、と紹介してもらったのです。実際に見に行ったら、ここだ!とバシンと響くものがあって、すぐに決めました」(由章さん)
実は古民家への移住を決めたのは10月。冬からの移住に、地元の人たちには猛反対されたそうです。「冬の厳しさなんて、そのときは知らなかったので」と朋子さんは苦笑い。まずは台所のリフォームだけを完成させ、2ヵ月後の12月に移住を決行。乳飲み子を抱え、台所1室だけで寝食をする試行錯誤の生活が始まりました。

移住後の変化 閉じていた五感が解放されていくのを感じた

朋子さんが最初に驚いたのは、「音がない」ことだったそう。
「雪が50~60cmほど深く積もっていて、本当にしんとしている中で、遠くでカモシカがひーんと鳴いている声が聞こえてくるんです。自分の聴覚がどんどん発達していくのを感じました」(朋子さん)
都会の生活では気づかないうちに閉じていた「五感」が、解き放たれていくのを感じたと言います。「例えば、吹いてくる風を受けて雨が降るなとわかったり、そういう感覚が戻ってきました」(由章さん)

2人は田畑で野菜や米を育てるのはもちろん、水は湧き水を使い、お風呂は薪で炊きます。大震災のときもほとんど影響を受けなかったそうです。
「あぁ、僕たちはこうやって生きていけるな、って大きな安心感を得られました。自然の恵みで生活していること、自然に守られて生きていることを改めて感じました」(由章さん)精神的な安定と同時に、肉体的にも健康になっていくことを実感したそうです。

子育てについて 念願の自宅出産を実現

朋子さんは、2012年に第二子の早人くんを自宅で出産しました。
「長女の鼓波も本当は自宅で出産したかったのですが、神奈川県では断られてしまいました。早人のときは、体が健康になっていることで自信もついていましたし、夢が叶ってうれしかったです」(朋子さん)
自宅で出産するときには助産師が立ち合いますが、緊急時のために、医師との連携が必要になります。

「大町市では、助産師と医師のネットワークがしっかり築けているので、安心でした」と話す朋子さん。ここでは自宅出産をする母親が多いといいます。
出産後は布おむつで育て、限りなく自然の状態での育児が実現できています。「親と子が、狭いところに閉じこもらなくていいのはすごく恵まれた環境だと感じます。子どもは親を見て育ちますから。親がストレスから解放されていると、子どもも自然と大らかに育つのではないでしょうか」(朋子さん)

  • ※2014年9月執筆

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