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田舎暮らし特集

旅とは、仕事を休み、お金と時間を“消費”して行くもの。そんな既成概念を崩し“旅を仕事に”するために生まれた、すごい旅人求人サイト「SAGOJO(サゴジョー)」。全国・世界を巡りながらコンテンツ制作の「シゴト」をすることで、企業から「リターン」を受け取ることができます。
現在、宿泊費と引き換えにその宿泊施設の魅力を伝える「TENJIKU」など、新たなコンテンツ制作サービスを展開している株式会社SAGOJO。代表取締役・新拓也さんにSAGOJOが目指す未来について伺いました。

ほかの地域との比較で街の魅力を語れることが、旅人の価値

「SAGOJO」がサービスを開始して約4年。自治体を始め、クライアントからはどのような評価が集まっているのでしょう。
「当初こそ、旅人が記事を発信というアイデアに懐疑的な自治体の方もいました。でも、面白がってくださる自治体の方と発信を続けるうちに、少しずつ信頼いただけるように。『記事やインスタグラムをきっかけに旅に来てくれた』という声が励みになります」
記事自体のほかに、取材に訪れた旅人自身がその地に移住するケースもあり、自治体から喜ばれることも少なくないといいます。
「『SAGOJO』で仕事をする方は、もともと旅好きでフットワークの軽い方が多い。その土地が好きになったから1~2年住んでみようか、と移住を決断するまでのスピードもはやいんです。実際に、奈良県東吉野村に取材にいった動画クリエイターの方は、地域の『動 画を作れる人材を求めていた』というニーズに応え移住を決めました。人材の流動化は、『SAGOJO』の二次的な価値として、今後も促していければいいなと思っています」

奈良県・吉野町で、旅人料理人が地元野菜を使う「旅人Bar」を開催。地元の方がたくさん訪れた。

「旅が仕事になる」とは、ともすれば「遊んでいればお金になる」と勘違いされやすいと新さんは話します。コンテンツのクオリティ担保のために、「仕事」という軸をぶらさないこと。これは、現在16,000人 いる登録クリエイターとも常に共有したい価値観だといいます。「『SAGOJO』の価値は、旅人という外者目線にあります。旅に行くと感じる『空が広い』『海がキレイ』『空気がおいしい』といった感覚は、旅人としてその地に訪れるから感じるもの。感受性豊かに『海がなんてキレイなんだろう!』と切り取れるのは、外者にしかできないことです。さらに旅人であれば、これまで訪れてきたほかの地域との比較で、『この海には、ほかの地域にはないこんな良さがある。だから本当に魅力的』と伝えられるので、説得力が違います」

静岡県・松崎町の魅力を取材。記事を作成しPRをおこなった。

また、目的を持った仕事として行くからこそ、地元の方から仲間として受け入れられる機会も多いといいます。
「例えば、移住者を増やしたいという思いを持った地元の方と、同じゴールを見据えて交流ができるのは『SAGOJO』ならでは。旅とは違う関わり方ができ、その地域との距離もぐっと近づくはずです」
現在、宿泊費無料で滞在する代わりに、その宿泊施設の魅力の発信や地域のお手伝いを する「TENJIKU」をスタートしている株式会社SAGOJO。「旅人が価値を発揮するフィールドをもっと増やしたい」と新さんは話します。
「地方で眠っている、発掘されていないものはたくさんあります。今後は自治体や企業からのクライアントワークのみならず、自社メディアで発掘を続けられる仕組みを考えていきたい。旅人が持つアンテナ力は、絶対に社会に還元できると信じています」

奈良県・下北山村のお試しサテライトオフィス兼コワーキングスペース『BIYORI』にて。取材を通して、旅人と地元の方々との距離は一気に縮まる。

旅と仕事を組み合わせることで地元の方とのコミュニケーションが生まれ、地域との関わりは深まっていきます。新しい旅の形に、地域をより好きになるヒントが詰まっているかもしれません。

旅をしながら“シゴト”するシリーズ

一般社団法人
移住・交流推進機構(JOIN)

JOINは、自治体と企業が協業しながら、地方を元気にすることを目的とした組織です。知られざる地方の魅力を伝え、その場を訪れ、味わい、暮らすための具体的な情報を提供していく。私たちは、地方への移住や交流希望者へのニーズに合った情報提供、地域活性化のサービスを提供して日本をより元気に、活性化したいと考えています。

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