Interview隊員インタビュー

Vol.37 応援隊として今、岩手で始める私らしい「何か」 「いわて復興応援隊」として3ヶ月。「これから」な地域の現状に真摯に向き合う

佐々木 敦代さん(その2) 柔軟&パワフルに岩手を元気に!

実際に暮らしてみての感想や、現在感じていることを教えていただけますか?

一羽から10gしかとれない貴重な「鶏ハラミ」が住田町の名物です。コリコリとした食感とうまみが口の中いっぱいに広がり、ご飯もお酒も進みます。

一羽から10gしかとれない貴重な「鶏ハラミ」が住田町の名物です。コリコリとした食感とうまみが口の中いっぱいに広がり、ご飯もお酒も進みます。

採用面接のときに「田舎暮らしは大丈夫?」と尋ねられたのですが、「大丈夫です!」と答えたとおり、問題はありませんでした。もちろん交通の便などは悪いとは感じますが、とにかく人が温かい。自然が多い。都会に比べて人間らしい暮らしができるのは、田舎の良いところです。

また私は住田町観光協会に所属しているのですが、町内の人と接することも多く、そのたびに、お芋や秋刀魚、漬物やお菓子、手作り手芸品などなど、何かしら手土産を頂くことが多く、感謝しています。これも田舎らしい状況かもしれません。

驚いたことをしいて言えば、今年、気温の変化が大きかったからか何かで、カメムシが大量発生! いたるところにカメムシがいて、いちいち驚いている私に、地元のお母さんが「カメちゃんは何にもしないからうまく共生すればいいのよ」と(笑)。

ともあれ、住田町に限らず、よそ者である私たちは自分をさらけ出して、相手の懐に入っていくことができれば、生活していく中で得られる情報が本当に多いと感じています。

地域おこし協力隊への参加を検討されている方へのアドバイスを教えていただけますか。

森林・林業日本一の町づくりを目指す町内のスギを使い、設計、製作全てを町内で行った、「オール住田」の杉屋台。町内のお祭りや交流会等、自然と周りに人が集い、コミュニケーションが深まります。

森林・林業日本一の町づくりを目指す町内のスギを使い、設計、製作全てを町内で行った、「オール住田」の杉屋台。町内のお祭りや交流会等、自然と周りに人が集い、コミュニケーションが深まります。

町の観光名所の一つ、「滝観洞(ろうかんどう)」。ヘルメット・カッパ・長靴はレンタルできます。マイナスイオンを浴びながら町内名所の見学です。

町の観光名所の一つ、「滝観洞(ろうかんどう)」。ヘルメット・カッパ・長靴はレンタルできます。マイナスイオンを浴びながら町内名所の見学です。

私自身、最初から高い志を持っていたわけではありませんが、今は「震災以前に戻すのではなく、それ以上にしよう。岩手から日本を元気にしよう!」という気持ちでいっぱいです。
ただ住田町に限らず、地方の人々は過疎や人口減少などといった問題に対しては、現状維持でいいと少なからず思っていますよね。新しいチャレンジに対しても消極的な面があるかも。

じつは岩手に来る前に、前の職場の人たちから「長くやっていくためのペースをつかめ」といったアドバイスをもらいました。実際に活動を始めて、熱意が強すぎて、独り善がりで燃え尽きてしまわないようなペース配分の重要性を実感しています。

また、これまでみたいに成果が数値化できず反応として見えにくい、仕事のスピード感が違うといった状況に柔軟に対応できる力も必要です。さらには動じない鈍感力も!(笑)

他にもありますが、とにかく若い人がいるだけで、そこにパワーが生まれるのも事実です。岩手の復興はまだまだ進んでいませんし、すぐに大きく進む気配もまだ感じられません。だから、もっともっとパワーを! 一緒にガンガン、地方から日本を元気にしませんか? 待っています!

岩手県では、現在、新たに4月から加わる平成25年度隊員20名を募集中です。
募集に際し、1月27日にアーツ千代田(東京都千代田区外神田)で開催される「地域おこし協力隊 全国合同説明会」にも出展します。会場内の「岩手県」ブースでは、佐々木さんと岩手県の担当者がお待ちしております。活動内容など、お気軽にご相談ください。併せて、ステージコーナーでは、佐々木さんによる活動紹介も実施予定。ぜひ、ご来場ください。

「全国合同説明会」について、詳しくはこちらから
http://www.iju-join.jp/chiikiokoshi/setsumei/index.html

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