Interview隊員インタビュー
Vol.47 熊本県天草市 - 戸田 佳奈芽さんキャビンアテンダントとしての経験を活かして
Q1.地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください
社内公募で地域おこし協力隊の募集をしていて、全く違う環境で働くことに興味を持ちました。
現職場で課題を遂行することも大切と思いましたが、新しい経験や新たな人間関係の構築、新たな価値観を身に付けられるであろうことは、プラスに作用するのではないかと思いました。
上司に相談したところ快く応援してくれたことや、天草を訪れたことのある友人に天草のことを聞いたところ、「風光明媚で海の幸が豊富な所」とのことで、新しい場所での生活をますます楽しみに思うようになりました。
社会人生活も16年目となり、人口減少、過疎化、高齢化が顕著な地域の活性化の一助となり、社会のために何か役に立てれば立ちたいとの思いから応募しました。
Q2.日々の活動内容や活動を通じて感じていることを教えてください
CA(キャビンアテンダント)のキャリアを活かしてCS(顧客満足度アップ)セミナーを実施しています。
接遇マインドやクレーム対応、お客様心理、仕事に向き合う姿勢を中心に、フロントラインで沢山のお客様と接してきた経験を、セミナー受講対象者の皆様に分かりやすく伝えることを心掛けています。
また地域ブランドの育成及び販路拡大といった任務を担っていますので、でこぽんや温州みかんを使った高品質なジュースを阿蘇くまもと空港のANAラウンジに提供する商品を決定するため、生産している果樹園へのアテンドや関係支店、関連会社とのパイプ役となり、地域産品のPR、販路拡大に努めています。
また市のポータルサイト「天草Webの駅」にて天草暮らしの魅力や自身の活動などを発信しています。
- ある一日の活動
- 8:25 [出勤、朝礼] → 8:30 [CSセミナーの準備や天草Webの駅「あまくさ暮らし」更新、観光に関する電話応対やデスクワーク、打ち合わせ等] → 12:00 [昼食] → 13:00 [CSセミナー] → 15:30 [CSセミナーフィードバッグ等事務作業] → 17:00 [懇親会や夕食]
Q3.実際に天草市に暮らしてみた印象を教えてください
地域おこし協力隊とは過疎がとても進んだ地域のテコ入れのような活動をするのかと思ってやってきましたが、天草市の中心地はコンパクトシティといった感じですべてが揃っている感じがします。
ユニクロやTSUTAYA、深夜まで営業している大型ドラッグストアもあります。しかし中心地を離れるとお店もまばらで信号機も極端に減り、高齢化が一気に進むような気がします。
現在は天草五橋という五つの橋で繋がっていますが約半世紀前までは島だったためか、助け合いの精神がよく見受けられ、みなさんとっても親切です。柑橘類の栽培が盛んで晩柑やでこぽん、ぽんかんなどみかんのおすそ分けにあずかる機会も多く嬉しくなります。また天草は海の幸だけでなく畜産も活発に行われ、食の豊かなところです。
Q4.今後の目標を教えください
現在天草市では「天草島民総おもてなし運動」といっておもてなし力の醸成に力を入れています。
CA(キャビンアテンダント)としての経験を活かして、接遇マナー研修、おもてなし研修に力を入れ、円滑な職場の人間関係の構築や地域住民の和、また観光客の増加に繋がるようなおもてなし力の向上に貢献できたら、と思っています。
地域産品のPR、販路拡大の視点からは、天草の豊富な海の幸(うに、伊勢海老、車海老、蛸、海藻など)や、柑橘類をはじめ、天草黒牛という黒毛和牛、天草大王という日本最大級の地鶏、梅のエキスを豚に与え抗生物質や抗菌剤を使用していない安心安全で高品質の梅肉ポークなど畜産も活発に行われていますので、広く周知され首都圏へ流通経路の開拓、販路拡大のお手伝いができればと思っています。
Q5.地域おこし協力隊への参加を考えている方にアドバイスをください
現在のキャリアを一旦リセットして、「地域のために」というのは勇気がいると思います。
しかし環境を変えることで大きな学びや気付きがあり、さらに自身が過ごしてきた地域に関しても改めて見つめ直す機会になったり、必ず人生の大きな財産になるはずです。
ご自身が地域おこし協力隊に興味を持ったら、その感情を大切に、そして周囲に相談して、ぜひ参加してみてください。
PROFILE / 戸田 佳奈芽さん
- 年齢
- 40歳
- 着任年月
- 2013年4月1日
- 出身地
- 東京都
- 前職
- 全日空(CA)
- 隊員になって良かった事は?
- 前職(休職中)と全く違う環境で働くこと、生活することができ、貴重な体験。東京生まれ東京育ち、初の地方暮らしを心から楽しんでいる。新たな人間関係の広がりも魅力。
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