Interview隊員インタビュー

Vol.74 兵庫県宍粟市   -   加藤 智子 さん「人との出会いは一生の宝物!」

Q1.地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください。

体を動かすことが大好きで、休日になると登山・クライミング・自転車・スノーボードなどのアウトドアを楽しんでいました。しかし、勤務先の関係で都会に住んでいたので、フィールドまでの移動が大変だったこと、都会の喧騒にも疲れていました。仕事は楽しかったですが、大自然の中でのびのび暮らしてみたい、好きなときにアウトドアを楽しみたい!という思いが次第に膨らみ、単身移住を決心しました。インターネットで地域おこし協力隊の存在を知り、移住して仕事を探すよりも、仕事を持って移住できる協力隊に魅力を感じました。協力隊になるなら自分の経験を活かせて、興味のある任務をしたかったので、宍粟市の森林セラピー支援(ヘルスツーリズム事業)の募集に応募しました。

移住してから、人と人の繋がりや心の温かさを肌身で感じています。近所の方との世間話が、とても楽しいです。

移住してから、人と人の繋がりや心の温かさを肌身で感じています。近所の方との世間話が、とても楽しいです。

Q2.日々の活動内容や活動を通じて感じていることを教えてください

主な活動は、森林セラピー支援です。ガイド業務・イベント企画・広報活動をおこなっています。森林セラピーとは、科学的に検証された森林浴による『癒しの効果』を、心身の健康増進や病気予防に活かす取り組みです。近年、労働者のメンタルヘルス対策としても注目されてます。森林の中をゆっくり歩きながら、深呼吸や瞑想をしたり、森林の中で寝転がってみたり…。日常を忘れ、お客様に満足して帰っていただけると嬉しいですし、この仕事にやりがいを感じています。その他にも移住定住相談員として、移住生活の様子をブログで発信・移住フェアへの出店・講演活動。前職のスポーツインストラクターの経験を活かして、「出張健康教室」と称してエアロビクスや筋トレなどの運動指導をおこない地域の健康づくりのサポートをしています。

森林の中で寝転がるプログラムが人気です。(森林セラピー)

森林の中で寝転がるプログラムが人気です。(森林セラピー)

ある一日の活動
6:45 起床・朝食・鶏にエサやり → 7:45 車で観光協会へ移動 → 8:30 出勤・メールチェック返信・ツアー準備 → 9:00 森林セラピーツアーガイド → 14:00 ツアー終了・片付け → 14:30 ブログ記事作成・更新 → 15:30 事務処理(イベント企画書の作成・資料の作成・SNS更新など) → 17:15 退勤 → 17:30 車で現場へ移動 → 19:00 出張健康教室 → 20:30 帰宅

Q3.実際に暮らしてみた感想を教えてください。

宍粟市での暮らしから自給的な暮らしがしたいと思い、農業・養鶏・狩猟をはじめました。経験も知識もない私を助けて下さったのは、地域の皆さんでした。「ここは、こうやるんやで」「大丈夫か?」「頑張っとるな!」近すぎず離れすぎず、困った時には手を差し伸べてくれる方ばかりで、本当に助かりました。地域の皆さんが、私の暮らしの師匠であり、今でもサポートをしていただいています。また農業・養鶏・狩猟を通じて、私の価値観は大きく変わりました。生産者への感謝の気持ち、自然の恵み、命をいただくことの尊さ…。都会で暮らしていたら気付くことの出来なかったことだと思います。こんな経験が出来るのも、緑豊かな土地・心温かい人々のおかげだと感じています。

わな猟師としてデビュー。今シーズンはニホンジカ8頭を捕獲しました。捕まえた鹿は、止め刺し~解体まで自分でおこないます。

わな猟師としてデビュー。今シーズンはニホンジカ8頭を捕獲しました。捕まえた鹿は、止め刺し~解体まで自分でおこないます。

Q4.今後の目標を教えてください。

『半農半X』『定住』の実現です。今までの自給的な暮らしはそのままに、協力隊を卒業しても生活できる仕事を作っていきたいと思います。そのためには、月3万円ビジネスモデルの形成をおこなう必要があります。森林セラピーガイド業・イベント企画・移住定住相談員・運動指導員・広報講演活動など…。一つの事業の売上げは3万円でも、その仕事を合わせると田舎でも食べていける。フリーターではなく、フリーランスな仕事をしていければと思います。就職という手もありますが、現在活動している業務が楽しいですし、地域づくりに直接関わる仕事がしたいと思っています。あと1年半の任期で、どこまでカタチにできるのか?心配な面もありますが、プロセスを楽しみながら目標の実現を目指していきます。

宍粟&カメラ大好き5名の女性で結成。自然豊かな宍粟の魅力、暮らしの豊かさなど写真を通して発信しています。

宍粟&カメラ大好き5名の女性で結成。自然豊かな宍粟の魅力、暮らしの豊かさなど写真を通して発信しています。

Q5.地域おこし協力隊への参加を考えている方にアドバイスをください。

地域おこし協力隊の任期は3年という限りがあります。イスに座ってパソコンや書類とばかり顔を合わせる3年と、自分の足で行動し地域の方と顔を合わせる3年。同じ3年でも結果は違うと思います。行動すれば人と出会い、人と出会えば何かが始まります!フットワークを軽く、何事にも興味を持って楽しみながらチャレンジしてみてください。あとは協力隊になると、ヨソモノ目線で意見してくださいとよく言われますが、言うだけではなく地域の人の話に耳を傾けてみてください。話を聴くことで色んな情報が手に入りますし、相手の気持ちもよく分かります。会議じゃなくて飲み会の方が、さらに色んな話が聴けるかも!ぜひ聴き上手になってくださいね。

宍粟は遊べるフィールドが多く、登山・スノーボード・カヌーなどのアクティビティを楽しんでいます。

宍粟は遊べるフィールドが多く、登山・スノーボード・カヌーなどのアクティビティを楽しんでいます。

PROFILE / 加藤 智子 さん

加藤 智子 さん
年齢
25歳
着任年月
2015年9月
出身地
京都府
舞鶴市
前職
スポーツインストラクター
隊員になって良かった事は?
地域内外を問わずたくさんの方に出会え、交流し、繋がったこと!人との出会いは一生の宝物!

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