Interview隊員インタビュー

地域おこし協力隊定住に向けた起業支援研修
参加者にインタビューしました!

JOINでは平成25年度から、地域おこし協力隊員の任期終了後の定住支援を図るため、起業・事業化に向けた研修会を開催しています!
今年度は、ビジネスプラン作成の基礎知識を学ぶ研修と自ら作成したビジネスプランを経験豊富な講師陣による個別指導を受けブラッシュアップをする研修の2種類の研修会を実施しました。参加していただいた地域おこし協力隊員にインタビューをしましたのでご覧ください!

ビジネスプラン 基礎研修

第1回目
日 時:平成30年1月26日(金) 10:30~18:30
会 場:京都市内
参加者:地域おこし協力隊員55名
第2回目
日 時:平成30年3月16日(金) 10:30~18:30
会 場:東京都内
参加者:地域おこし協力隊員57名
カリキュラム
○講義①「協力隊OB/OG等による起業事例~私はこうして起業した~」
・地域おこし協力隊OB・OGによる起業事例紹介
○講義②「ビジネスプランの基礎知識と演習」

INTERVIEW 01

  • 石黒 夢積さん
  • 埼玉県横瀬町地域おこし協力隊1年目
  • 活動内容:地方創生加速事業「よこらぼ」運営事務、旧芦ヶ久保小学校(廃校)管理、茶畑再生、子ども向けプログラミング教室

2017年4月から埼玉県横瀬町で活動し、間もなく1年経過します。地域の行事や特産品等の収穫時期など、大まかな流れをつかんでいく中で過疎地域の課題となる後継者不足は、横瀬町にもあるように感じていました。
横瀬町には紅茶やメープルなど、収穫時期が限定された特産品があります。しかし、それらの収穫をメインとして活動してる方はおらず、兼業もしくは各々が収穫できる程度での活動で、生産者の高齢化も顕著でした。そこで、時期限定の作業という点を活かし、都内などでフリーランスとして仕事をしている方で、地方にも興味を持つ人とのマッチングや、宿の提供などができる施設があるといいのではないか、と考えました。かなり漠然としたイメージではありましたが、具体的なビジョンを2年目には確立していきたいと思い、起業を検討するのであれば今後どのように活動していくべきかのヒントを得たく参加しました。
今回参加し、ビジネスプランの基礎知識を学びましたが、一番印象に残っているのは起業決意についてです。基礎知識も大切ですが、起業することの大前提となる自分自身の覚悟や決意をきちんと固めなければ、起業へ向けての活動はスタートはしてはならないな、と感じました。地域に足りないこと、必要とされていることを考えていきたいと思っていましたが、自身にとって必要なことで、どんなことがあってもやり遂げたいという強い気持ちを持ってから行動に移すことが最重要であるということを気付かせてくれる研修となりました。

関連リンク
埼玉県横瀬町ホームページ( http://www.town.yokoze.saitama.jp/ )
よこらぼ -横瀬町とコラボする研究所-( https://yokolab.jp/ )

ビジネスプラン ブラッシュアップ研修

日 時:平成30年2月5日(月) 13:00~19:30
         2月6日(火) 9:30~18:30
会 場:東京都内
参加者:地域おこし協力隊員13名
カリキュラム
○講師講義「起業のポイント」 ○ビジネスプランの発表・課題共有
○講師3名による個別指導 ○ブラッシュアップ作業
○ビジネスプラン発表

INTERVIEW 01

  • 稲澤 そし恵さん
  • 長野県信濃大町地域おこし協力隊3年目
  • 活動内容:大町市のセールスパーソンとして、観光、商工、農林水産分野の情報発信

私は大町市の観光、農業、商工に関する情報発信を任務としており、2018年3月末で3年間の活動を終えます。4月からは大町市に定住し、協力隊活動を通して仲良くなった漬物屋さんのお手伝いをすることにしています。
この団体は地元産の野菜を使った漬物を加工・販売をしていますが、団体員の高齢化と担い手不足が問題でした。私は郷土の味を継承していきたいと考え、団体継続のヒントを頂きたくこの研修に参加しました。実は昨年の基礎研修にも参加しており、事業計画書を作る事の大切さ(と大変さ)が分かっていたので、今回もぜひ参加したかったのです。
講師の皆さんからは未熟なプランについて厳しくも「ハッ」とするような指摘をたくさん頂きました。他の受講者の方のプランを聞くのも、同じ志を持つ者同士ですので大変勉強になりました。個別指導では悩んでいた運営や今後のブランディング、資金繰りについて具体的なアドバイスを頂けました。
研修を受けた私の一番の成果は、継業する“覚悟”が決まったことです。ぼんやりとしていた考えを2日間みっちり練り直し、それを形にして全員で共有することで、進むべき道がクリアになりました。
このように集中して考える場と素晴らしいアドバイザー、切磋琢磨できる仲間を用意して頂けて感謝の気持ちでいっぱいです。この気持ちはこれからも地域で活動し盛り上げていくことで、少しずつ返していこうと思っています。

関連リンク
長野県大町市ホームページ( http://www.city.omachi.nagano.jp/ )
信濃大町のつけものや( http://www.city.omachi.nagano.jp/richi/iu/04_tsukemonoya.html )

INTERVIEW 02

  • 佐々木 元康さん
  • 佐賀県有田町地域おこし協力隊3年目
  • 活動内容:移住・定住促進、空き家活用推進、情報発信、伝統的建造物エリアの活性化

私は、この研修会に参加する前に考えていたこととして、NPO法人を立ち上げ、3つの事業を行っていきたいと考えていました。1つ目はお試し住宅やコミュニティスペースの企画・運営など行う移住・定住促進事業、2つ目は空き家や空き店舗の活用推進事業、3つ目は文化教育事業です。これらの事業を通して、まちに暮らす人たちがまちのことをより知り、楽しむことができるまちを作っていきたいと思い、今回の研修会に参加しました。
しかし、自分の中で、この事業に対して腑に落ちていない部分がありました。それは、「この事業は本当に自分がしたいことなのか」「どうして自分がやるのか」という本質的な部分でした。この点について、各講師に相談させて頂いたことで、自分自身と事業のミッションをクリアにすることができました。この研修に参加したことによって、自分が置かれた状況を手段として有効活用しながら、自分を含め、まちに関わる人たちを幸せにするNPO法人をつくる決意を持つことができました。
研修から約1カ月後の3月4日に、有田町で、空き店舗を複数活用しまち全体を楽しむ取り組み「うちやま百貨店」を開催しました。この取り組みのミッションは、まさにこの研修で手に入れたものです。おかげで、町民や観光客、出店者、空き店舗オーナーの皆さんに大変喜んで頂くことができました。次回以降のうちやま百貨店は、新たに立ち上げるNPO法人で継続的に運営していく予定です。

関連リンク
佐賀県有田町ホームページ( http://www.town.arita.lg.jp/ )
うちやま百貨店( https://peraichi.com/landing_pages/view/uchiyama )
アリタカラFB( https://www.facebook.com/aritakara2015/ )

INTERVIEW 03

  • 濵田 綾乃さん
  • 群馬県富岡市地域おこし協力隊2年目
  • 活動内容:染織作品の制作を通して絹のまち富岡の魅力を発信

1年ほど前から富岡市の山里の養蚕古民家を自分で改修し、自身の仕事場である染織工房を築いています。作業を通し建物と向き合う日々の中で、この地域特有の建築様式や生活様式の素晴らしさを体感し、より多くの方と養蚕古民家と山里暮らしの魅力を共有したいと言う思いが深まりました。そこで工房の一角にセレクトショップを設け、染織や土地の素材を使ったワークショップを開催して、富岡の養蚕文化を通し「ていねいに暮らす」ためのヒントを持ち帰っていただけるような商いを始めるべく、ビジネスプランを作成していました。今回は、その自分が作成したビジネスプランをブラッシュアップするために研修会に参加しました。
研修への応募書類であるプランはかなり詳細まで練り上げることが求められていましたが、染織の世界に入って17年目、自分に何が出来るのかは自覚しているので、事業内容についてはそれほどブレがないつもりで参加しました。けれど講師の方々と一対一でお話を重ねれば重ねるほどに、事業の内容以上に大切なことが見えてきて、研修の終わりには「私の技術をどう活かせば自然体で商いを末永く継続できるか」というこの研修で一番学びたかったことの答えに大きく近づいたように思います。

関連リンク
群馬県富岡市ホームページ( http://www.city.tomioka.lg.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html )
富岡市地域おこし協力隊FB( https://www.facebook.com/tomiokashi.chiikiokoshi/ )

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