Interview隊員インタビュー

Vol.45 新潟県小千谷市 - 雨木 香奈子さん地域の魅力を人々の「生きがい」につなげる

Q1.地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください

農業体験や食事などを通じて、新潟の美味しい食べ物、人と人とのつながりや温かさのようなものをもっと世の中に伝えていける仕事がしていきたいという想いがありました。

そんな中、小千谷市の地域おこし協力隊の募集を知り、私の想いとぴったり適合する内容だったためチャンスだと思ったのが、地域おこし協力隊に応募したきっかけです。

また、立地も新潟県内で関東へのアクセスが良く、今後の活動の一貫で都市交流などを行う際にも交通の便の良さが有利に働くであろうと感じたことも決め手のひとつです。

昔ながらの棚田の風景が残る外之沢集落。年に2回、都市交流の一環として、田植え、稲刈りツアーを行っている。

昔ながらの棚田の風景が残る外之沢集落。年に2回、都市交流の一環として、田植え、稲刈りツアーを行っている。

Q2.日々の活動内容や活動を通じて感じていることを教えてください

小千谷南部は雪深い土地の反面、雪解け後の山菜や米・野菜などが非常に美味しいところです。

私の担当地域の三次市川西地区は、山に囲まれた人口1,しかし、多くの人が豊かな食材の価値を過小評価している風潮があります。私は、その食材の美味しさに価値を感じるとともに、伝える努力次第では、今後ファンが増えていくはずだと可能性を強く感じています。

実際に、現在携わっている農家レストランに来て下さるお客様のほとんどが、市外や県外からのお客様です。そのお客様の反応を見ていると、少しずつではありますが、確実に手ごたえを感じ始めています。

企画運営する農家レストラン、「山紫」にて。小千谷市のイメージキャラクターよし太くんと共に。

企画運営する農家レストラン、「山紫」にて。小千谷市のイメージキャラクターよし太くんと共に。

ある一日の活動
午前 [農家レストランのメニューの検討や食材発注、収支等の会計処理やその他の事務仕事。] → 14:00〜16:30 [農家レストランの喫茶営業の間、店を営みながら地域の方や子どもたちとの会話、交流を図る。]

Q3.実際に小千谷市に暮らしてみた印象を教えてください

想像していた以上に、地域の方々の温かさ細かな気づかいを感じ、、初めて来た土地でも何の不安もなく過ごせていて心地よいところです。

過疎化・少子高齢化とは言われるものの、小学生くらいの子どもたちも思っていたより多く、とても活気があります。地域の子どもたちの存在は、サポートする親とその親の世代の「生きがい」につながっている印象があります。

想定外と言えば、地域に国道が通っていてその交通量の多さ、騒音です。「田舎=静か」という概念は私の家では該当しなかったことに驚いています。(少し残念)

地域の子どもたちが集まり、伝統的なお囃子を練習している様子。

地域の子どもたちが集まり、伝統的なお囃子を練習している様子。

Q4.今後の目標を教えください

現在は、農家レストランで地域の食材を使った「食事」を通じて、小千谷市の価値を訪れるお客様に伝え、地域と外部の人とを結びつけていく活動を行っています。それらの成果をさらに出していくことが今の目標です。

さらに今後は、農業・農作業や小千谷市の文化などを通して地域の魅力を伝える活動を行っていきたいです。

地域の魅力を外部に発信していく中で、小千谷市を訪れる人の暮らしが少しずつ豊かになっていき、それらが地域の人の「生きがい」にもつながる。これらを両得できるような事業を、少しずつ積み上げていきたいです。

田舎暮らしの楽しみを都市部の人にも味わってもらおうと、杵と臼でもちつきを実施。もちろん小千谷のもち米。

田舎暮らしの楽しみを都市部の人にも味わってもらおうと、杵と臼でもちつきを実施。もちろん小千谷のもち米。

Q5.地域おこし協力隊への参加を考えている方にアドバイスをください

地域おこし協力隊の活動は、地域から仕事が与えられることよりも、自ら仕事を見つけて率先して動いていくことの方が多いように思います。

最初はぼんやりとでも良いので、自分がその土地に行ってどんな事を実現したいのか、3年後どんなふうになっていたいのかなど、自分なりの個性を持って臨んでくれる人が同じ地域おこし協力隊に増えていくと嬉しいです。

PROFILE / 雨木 香奈子さん

雨木 香奈子さん
年齢
30歳
着任年月
2013年7月
出身地
新潟県新潟市
前職
食品メーカー営業
隊員になって良かった事は?
人とおいしいものに恵まれて、大自然の中で暮らせること。また、市や国、地域に支援してもらいながら自分がやりたかったことにチャレンジできることがとても幸せです。

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