Interview隊員インタビュー

Vol.68 宮城県七ヶ宿町   -   佐竹 力哉さん「子供の頃の憧れを思い出して」

Q1.地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください。

子供の頃、母の実家のある宮城県白石市に夏休みになると毎年のように来ていて、自然の多い中で遊んでいたこともあり、物心つくころから自然豊かな所で生活をしてみたいと思うようになっていました。
しかし、結婚し、子供が生まれ、慌ただしい日常生活の中、その思いも忘れかけていましたが、最近、テレビなどで田舎暮らしを取り上げる企画が多く、それを見ているうちに、自分もまた自然豊かな所での暮らしへの憧れを思い出してきました。

田舎暮らしについて色々調べているうちにJOINのホームページにたどり着き、地域おこし協力隊の制度があることを知り、母の実家のある宮城県白石市の隣の町である七ヶ宿町の募集を見つけ、自分の知っている地域であり、締切も近く、年齢的なこともあったので、すぐに応募して今に至っています。

不忘山から長老湖は蔵王連峰の南麓に位置する紅葉の名所で、特に長老湖からの眺めは最高です。

不忘山から長老湖は蔵王連峰の南麓に位置する紅葉の名所で、特に長老湖からの眺めは最高です。

Q2.日々の活動内容や活動を通じて感じていることを教えてください

移住・定住推進での採用ですが、昨年9月からの採用ということもあり、まずは地域のことを知るために、先輩隊員の活動のお手伝いや、地域の方の農作業などのお手伝い、行事やイベントへの参加・お手伝い、除雪が主な活動でした。そのおかげで、最近では声をかけていただくことも多くなり、少しずつ地域になじんでいっている実感があります。

今後は、築100年以上の古民家を改修した「七ヶ宿くらし研究所」が4月中にオープン予定で、同じ地区に空き家2棟を、移住生活体験施設として改修予定ですので、これらの施設を活用した移住・定住推進の活動・イベントを企画中です。「七ヶ宿くらし研究所」は、地域の方たちにはふれあい交流施設として、移住希望者へは、七ヶ宿町の魅力に触れ、体験し、感じてもらえるような施設にしたいと考えています。

築100年以上の古民家を改修し、移住・定住推進施設[七ヶ宿くらし研究所]として4月に開所。写真は改修前のもの。

築100年以上の古民家を改修し、移住・定住推進施設[七ヶ宿くらし研究所]として4月に開所。写真は改修前のもの。

ある一日の活動
6:00 [起床、朝食] → 8:30 [出勤、SNS確認] → 9:00 [移住関係の調べや地域の方のお手伝い] → 12:00 [自宅や町内のそば屋等で昼食] → 13:00 [町内巡回や地域の方のお手伝い]  → 17:15 [帰宅、夕食] → 18:30 [地域づくり委員会などの集まり] → 20:00 [帰宅] → 23:00[就寝]

Q3.実際に暮らしてみた感想を教えてください。

七ヶ宿町は本当に自然豊かで、四季の移ろいがはっきりしています。夏は緑豊かな山々や田んぼ、白石川の源流があるので、水が本当に清らかです。秋には紅葉がすばらしく、こんなに色とりどりの紅葉を見たのは初めてでした。冬は県内でも随一の豪雪地帯ということで、雪が最大2mくらい積る地区もあるということですが、今年は雪が少なく、本当の冬の厳しさはまだ体験できていません。

この後の春は、どのような景色が見れるのか、今から楽しみです。町内の雰囲気は、もともと宿場町だったこともあり、地域の方たちは面倒見がよく、お話好きで、お茶飲みなどで伺うと長時間おじゃましてしまうこともよくあります。帰りには、野菜や果物などをいただいて、本当に感謝しています。高齢者の方も、まだ現役農家の方が多いので、元気な方が多いです。

源流米つくりを体験した七ヶ宿小学校の生徒たち。自分たちの手で苗を植え、自分たちの手で稲刈りをします。

源流米つくりを体験した七ヶ宿小学校の生徒たち。自分たちの手で苗を植え、自分たちの手で稲刈りをします。

Q4.今後の目標を教えてください。

七ヶ宿町では、都会では見ることの出来ない何種類ものホタルが飛び交う風景やきれいな星空、その他、魅力いっぱいの自然の風景を見ることが出来るのですが、普段住んでいる方にとっては当たり前のことのようで、何が珍しいの?と言われます。その他、まだまだたくさんの魅力がある町ですので、よそ者目線で、町の魅力を町外へどんどん発信していきたいと思います。
そして、一人でも多くの方に七ヶ宿町のことを知ってもらい、興味を持っていただき、何回でも訪れていただいて、最後には好きになっていただければと思います。自分は協力隊になって移住することを短期間で決めてしまったので、現在、家族を残して単身で移住しているので、任期後までにはこの自然豊かな七ヶ宿町で、家族での移住の環境を整えて、定住出来ればと思っています。

七ヶ宿町は、そばが特産。宮城県に唯一ある雪室で熟成させたそば粉を使って打つそばは、一味違います。

七ヶ宿町は、そばが特産。宮城県に唯一ある雪室で熟成させたそば粉を使って打つそばは、一味違います。

Q5.地域おこし協力隊への参加を考えている方にアドバイスをください。

地域おこし協力隊の制度は移住への入り口としては使いやすい制度ではありますが、いざ移住すれば、地域おこし協力隊という名前が付くため、地域では目立つ存在になりますので、それなりの心構えを持って行動することが必要です。移住へ失敗しないためにも、事前に希望地域へ行って情報を得たり、実際に活動している地域おこし協力隊がいれば直接話を聞いたり、SNS等で情報を得るのもいいと思います。

自分は人見知りしてしまうので最初は不安だらけでしたが、行事やイベントなど、参加できるものには参加するようにしていたら、だんだんと声を掛けられることが増えてきて、町での生活に不安がなくなってきましたので、積極的に色々なことに参加してみるといいかも。不安なのは、最初だけ。

わらじ作りの担い手育成目的で開催される講習会に参加。今年度は、神戸から参加された方も。

わらじ作りの担い手育成目的で開催される講習会に参加。今年度は、神戸から参加された方も。

PROFILE / 佐竹 力哉さん

佐竹 力哉さん
年齢
43歳
着任年月
2015年9月
出身地
愛知県名古屋市
前職
電気部品製造
生産管理
隊員になって良かった事は?
たくさんの出会いがあり、たくさんの人との繋がりが増えました。人の温かさに触れ、自然豊かな中で生活することで心にゆとりができ、日々穏やかに生活することが出来ます。

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