Interview隊員インタビュー

特集Vol.13 秋田県上小阿仁村 模索しながら形にしていく自分たちの活動

桝本杉人さん 地理学研究を深め活かす活動を。みのりの秋を経て2年目スタート。

Q.地域おこし協力隊に参加しようと思ったきっかけを教えてください。

新年会に集まった八木沢集落の方と記念撮影

新年会に集まった八木沢集落の方と記念撮影

僕は昨年の4月に出身地の京都で社会人としてもう一度大学に戻り、地理学を専攻し始めたところでした。WEB上で協力隊応募の新聞記事に出会い募集要項をとりよせて、教授たちに相談したら「ぜひ、いってこい!」と。それだけピンとくるものがある制度なんだと思います。休学して就任したのですが、最初にやはり秋田の地図を揃えました(笑)地図は地域の状況を表現していて、その土地がどんな風になっているのかを見て特徴にあった地域の生かし方を考えることができるものなんです。

Q.特に印象深い活動を教えていただけますか。

中学生を招いて八木沢番楽を披露

中学生を招いて八木沢番楽を披露

20年ほど前に集落で途絶えていた郷土芸能「八木沢番楽」を復興させ、地元中学のみなさんに発表していただきました。秋田にきて踊りを学ぶとは思ってもなくて。神楽の歴史的、文化的な意味合いも調べてみなさんにお伝えしたりして勉強にもなりました。
最近では料理教室の講師をして、水原くんとつくった餅米と地域特産の食べられるフルーツほおずきによる、いちご大福ならぬ「ほおずき大福」を発案、紹介しました。これは、砂糖以外は地元で材料を揃えられるんです。

Q.実際の活動を行ってみて感じたことを教えてください。

収穫した稲を天日干しにします

収穫した稲を天日干しにします

取材などもされますし、特に成果が出るまでに時間がかかる活動にはプレッシャーがかかりました。米作りも、田んぼの確保や手続きから作業まですべてが初めてで、収穫にたどりつくのか心配になったこともあります。番楽も5月から中学生に習得してもらって10月の学校祭に向けて人様に見ていただく形にしなくてはいけなかったので無事発表できてほっとしています。相方の水原くんがいると相談できるのでありがたいです。
しかしやりがいはあり楽しく、お互いをみなが知っている2800人の村ですから相談すると話が速くすぐに協力していただけるのは、小さな村の良いところだと思います。

Q.地域おこし協力隊への参加を検討している方へのアドバイスをお願いします。

集落の秋祭りにて

集落の秋祭りにて

地域ごとに活動の内容や受け入れ体制が違うので募集要項をよく読んで応募するといいと思います。活動初期の頃は何をしていいかわからないかもしれません。とにかく歩いてみてください。地図があるといいですし、地域のイベントに出るとそこから話が広がりますよ。「地域を変えていく力になろう」ってJOINのコピーがありますね。僕たちの活動によって地域は変わっていきます。また新しい経験や人とのつながりの中で自分自身も変わっていく。37歳のおっさん(笑)でもまだまだ変わっていけます!

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