Interview隊員インタビュー

特集Vol.13 秋田県上小阿仁村 模索しながら形にしていく自分たちの活動

水原聡一郎さん 就職先を探して隊員募集に出会う。地域の人の強さや温かさを伝えたい。

Q.地域おこし協力隊に参加しようと思ったきっかけを教えてください。

共に生き、日々勉強しています

共に生き、日々勉強しています

東京の実家で協力隊についての新聞記事を読み、人のお手伝いをしてお役に立てる活動に魅力を感じ応募しました。大学在学中にリーマン・ショックで社会全体が就職難に陥り卒業。自分のやりたいことについて改めて考えさせられていたときです。
関東から東北への就任でしたが、大学で留学生たちとも友達になれましたので、同じ日本の秋田の方々とも心を通じさせられると感じていましたし、自身も学べることがたくさんあるだろうと思いました。

Q.実際の活動の様子を教えていただけますか。

夏の野菜を植えています。手前が食用ほおずき

夏の野菜を植えています。手前が食用ほおずき

地域に密着したお手伝いを中心に、お祭りへの参加、伝統芸能の継承、ブログや広報を通じての情報発信などをしています。山菜やきのこを採って食すこと、農作業やまきわりなども、全てが一から、まるで子どものように教えていただいています。
また、ここの雪の多さは東京とは段違いなので、(冬季は雪からガラスを守るため住宅の窓に板を打ち付ける「雪囲い」をしますし、)降雪時には屋根に上って雪おろしもします。今は住宅の窓に板を打ちつける「雪囲い」をしているところです。もうひとり協力隊員の桝本さんがいてくださることは、ひとりではできないこと、考えられないようなことが可能になるので、心強くありがたいです。

Q.実際に1年間活動されてきましたが、どのようなことをお感じになっていますか。

初めて見た時は驚きました。屋根の上に90歳

初めて見た時は驚きました。屋根の上に90歳

インターネット環境が整ったので、今後は手軽に調べ物や発信ができそうです。地域で憂慮するとすればさらなる高齢化のことですが、現在は、90歳近いおばあちゃんも、できることをできる形でして元気に暮らしています。この、人の強さにあふれている様子が悲観するものではないことを、まず多くの方に知っていただきたいですし、僕たち自身が様々な取材を受けることの意味もあると思っています。
今後も、お世話になっているみなさんへの恩返しの気持ちを忘れず、ささやかなお手伝いも積み重ねながら、残りの任期で自分に何ができるのか考え模索していきたいです。

Q.地域おこし協力隊への参加を検討している方へのアドバイスをお願いします。

僕等の家、八木沢公民館。旧分校なので広いです

僕等の家、八木沢公民館。旧分校なので広いです

都市部と比較して不便であっても生活に困るということではありません。実際に現地でやってみないとわからないことがたくさんあります。僕もたまたま募集に出会ったのですが、本当に何が縁になるかわからないです。
実は、ここでの協力隊の住居は、廃校を改修した公民館で、僕等の部屋は元宿直室や教室。普通の生活が特別なことの連続です。協力隊活動が人生の貴重な経験になることは間違いありません!

次は、大学を休学して就任した桝本杉人さんのインタビュー記事です。

1 2

記事の続きを読む