Interview隊員インタビュー

特集Vol.24 山形朝日町 着ぐるみをまとった楽しくおかしな活動の日々日本一ゆる~い協力隊員としてお手軽な町おこしを模索中

佐藤 恒平さん(その1)大学時代の地域づくり研究が協力隊との縁に。町の柔軟な受け入れ態勢から見出す「新しい可能性」

地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えていただけますか。

ふるさと回帰フェア(東京)にて朝日町のPRメンバー達と (左が自分)

ふるさと回帰フェア(東京)にて朝日町のPRメンバー達と (左が自分)

僕は、学生時代にデザイン分野での地域活性化の研究をしており、朝日町でも研究をさせていただいていました。大学を卒業後に、神奈川で就職してサラリーマンをしているときのこと、自治体の方から「地域おこし協力隊としてうちと契約しないか?」という電話があったんです。会社には迷惑をかけてしまったのですが、恩師のアドバイスなどもあり決断しました。

朝日町に地域おこし協力隊として着任してみてどうですか。

桃色ウサヒでの町内おすすめスポット取材の様子(りんご温泉にて)

桃色ウサヒでの町内おすすめスポット取材の様子(りんご温泉にて)

朝日町は受け入れ態勢がすばらしいです。任期の限られた協力隊員制度に対して、どういう処遇が適切なのかを共に考え、僕の申し出もたくさん聞いてくださいました。現状では、業務委託として週24時間以上のフレックスタイムでの勤務とし「日本一ゆる~い隊員」を自称しています(笑)。残りの時間は副収入が貰える仕事をこなしたり、スキルアップにあてるということにしています。そういった時間を使って3年後の在り方をしっかり考えるようにというのが町のからの提案です。「このスタイルでいかに成果を上げていくのか」、これが自分が行っている地域活性化のための研究の1つでもあります。

協力隊活動を通してなさっている地域振興の研究について、詳しく教えていただけますか。

着ぐるみを使った地域振興のノウハウを考えるもので、在学時は2年ほど地域で活動しました。情報デザインの学科で「非主流地域振興」という分野を確立しようと研究しています。たとえば、地域のマスコットキャラクターでいうと、人気のある「主流(メインストリーム)」の要素を採用しない。住民投票でイメージキャラクターとして選ばれがちなマスコットキャラが必ずしも効果的とは限らないという視点からです。

僕が着ている「桃色ウサヒ」も、実は2代目の着ぐるみなのですが、人気のなかった顔を採用しました(笑)。地域の特産や風土をキャラクターに極力盛り込まないシンプルなデザインにしているのも、「非主流」の観点からです。地域おこし協力隊のおかげで新しい着ぐるみを作る予算が降りたのが本当にありがたかったです。

次は、実際の活動や今後の展望、これから地域おこし協力隊になる方々へのアドバイスなどです。

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