Interview隊員インタビュー

特集Vol.26 大分県竹田市 気負わずに竹田にそよぐ新しい風になる コミュニケーション下手の実直な活動

森 緑さん(その1)最初は焦らずゆっくりと。大自然に感動し続けながら、地域を刺激する存在に

地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えていただけますか。

山好きが集まってガイドと共に久住山山頂で。

山好きが集まってガイドと共に久住山山頂で。

埼玉生まれの埼玉育ち。交通量も多く、水も空気もおいしくないのが日常だった私の理想は、豊かな自然の中での生活でした。そうですね、夏休みに田舎で過ごす友達が羨ましかったから、幼い頃から憧れていたんでしょうね。当時の「大草原の小さな家」というテレビドラマや、父親が好きだった山の魅力も、いつかは田舎に住みたいと願うようになった理由かもしれません。

竹田市を選んだきっかけは、東京で開催された「ふるさと回帰フェア」。大分県のブースでの丁寧な説明で興味を持ち、まずは旅行に。その後、地域おこし協力隊で竹田市での募集を知り、応募しました。

実際に地域に暮らしてみての印象をお聞かせください。

まちづくり工房にて地域住民と意見交換。

まちづくり工房にて地域住民と意見交換。

移住前はパソコンを使った仕事をしていて、夫婦ともにネット回線さえあれば、全国どこにいても仕事はできる状態でした。そこで私と同じ"田舎好き"の夫も一緒に移住。竹田のきれいな空気、おいしい水、美しい星空など地元の人々には当たり前な恩恵に、今も夫婦で感動する日々です。

ただ一つ、衣食住で困ったのが住まい。思い描いていたのは、縁側もある重厚な一軒家。でも竹田には理想的な物件がなかったんです。引っ越してきた頃は、天井から降ってくるムカデに驚き、都会より大きいゴキブリの侵入に叫び…。虫がはったであろう部分を洗剤で拭きまる日々でした。夫は「自然に虫がいないほうが怖いよ」と言います。納得です。今では随分、強くなりました(笑)。

それと来た当初「なぜ?」と思う風習なども、後で年配の皆さんの話をよく聞くと、続けなければならない理由があるんだと気がつきました。それからは、ただ意見するのではなく、よそ者らしい広い目線は持ちつつ、地域を少しずつ刺激できる存在でありたいと思うようになりましたね。

次は、実際の活動や今後の展望、これから地域おこし協力隊になる方々へのアドバイスなどです。

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