Interview隊員インタビュー

特集Vol.31 山形県 鮭川村 ちゃんと考えやるべきことをやりゆっくり生きる 中米での農村開発関連プロジェクトを経て、さらに新たな一歩を

青西靖夫さん(その2)自然のリズムの中で“ちゃんと生きる”新鮮な日々

実際の活動の様子や感じていることなどを教えていただけますか。

青西さん達の企画による鮭川村の情報誌「鮭川旅情」。鮭川旅情第3号では「鮭川村の仲間たち」と題してカエルなどの田んぼの生物を特集。

青西さん達の企画による鮭川村の情報誌「鮭川旅情」。
鮭川旅情第3号では「鮭川村の仲間たち」と題してカエルなどの田んぼの生物を特集。

今は鮭川村のことを村外に伝えていくということを主にやっています。
鮭川には3人の協力隊員がいて、ほかの隊員とともに広報誌を作成したり、協力隊のブログだけではなく、観光協会のサイトでも情報を発信したりしています。インターネットの時代なので、ネット上に鮭川村というのをもう少し存在させていこうと考えています。

活動の中では、伝統行事を取材したり、在来野菜を発掘したり……。そういう情報が将来、観光につながるかも知れませんし、また地域が持つ大切なものの見直しになっていったりするのではないかと。じつは村の中でもそれぞれの地区でお互いいろいろなこと知らなかったりするんですよね。それ以外は学校行事のお手伝いが入ったり、食生活改善推進協議会のお手伝いが入ったり……。

あと、協力隊の独自事業としては、村内の一地区の方と協力してのお米作りがあります。できる限り昔ながらの方法でお米を作り、記録もし、稲わらも取って藁細工もしたいと思っています。

地域おこし協力隊への参加を検討している方へのアドバイスを教えていただけますか。

鮭川旅情の取材を通じて、村の方々を訪問。いろいろな話しを聞くいい機会でもあるそうです。

鮭川旅情の取材を通じて、村の方々を訪問。いろいろな話しを聞くいい機会でもあるそうです。

今年の3月には伝統的な銘菓である「くじら餅」作りの体験教室も実施されました。

今年の3月には伝統的な銘菓である「くじら餅」作りの体験教室も実施されました。

任期の間に、行政とともに地域おこしに力を発揮してもらいたいと思っているところ、定住に向けてのプロセスの一つとして地域おこし協力隊を位置づけているところ、またどちらでもないところ――。役割は、市町村によって異なると思います。そこのマッチングは重要かと思いますね。

また協力隊になると、これまでとは違う体験ができるのではないでしょうか。私は今まで、起きたらまずパソコンのスイッチを入れて、ネットのニュースを見る生活でした。それが今は、休日は自転車でふらふらしたり、釣りに行ったり、生き物探しに行ったり。子どものときに出来なかった自然の中で体験を、強引に取り戻そうとしている感じです。さらに言えば、役場の世界も一つの異文化の体験です(笑)。

人生で大切なのは、ゆっくり生きること。そしてちゃんと考えながら、やるべきことをやる。でも惰性でやるんじゃない。そんな風に考えながら、自然のリズムの中でやっている今の生活が私は好きです。

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