Interview隊員インタビュー

特集Vol.31 山形県 鮭川村 ちゃんと考えやるべきことをやりゆっくり生きる 中米での農村開発関連プロジェクトを経て、さらに新たな一歩を

青西靖夫さん(その1)暖かい日本の農村で忙しく田舎暮らしを実践中

地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えていただけますか。

米(よね)地区にある米湿原の保全活動には、他の協力隊の仲間とともに継続的に参加しています。

米(よね)地区にある米湿原の保全活動には、他の協力隊の仲間とともに継続的に参加しています。

もともと大学では農業経営や農村社会学みたいな分野を専攻し、農業や農村に関心があり、いずれは日本の農村でも暮らしたいという思いはありました。

また大学卒業後は青年海外協力隊で中米のホンジュラスへ行き、それ以来、民間支援組織を通じて中南米で現地の先住民族支援の活動を行なったり、JICA(国際協力機構)からの派遣で中南米での農村開発関連の事業に携わってきました。他の仕事をやりながらだったり、無給専従みたいな状況だったりしながらも、助成金などを使って中米での農村開発関連のプロジェクトは、18年ぐらい続けてきました。それがとりあえずいったん終了したことから、違うことを始める気持ちになったというのもあります。
鮭川への応募は募集時に年齢が引っかからないということは考慮しましたが「鮭川じゃなきゃ」ということではありませんでした。ただ中学校・高校の2年間、青森に生活していたことや、学生時代も東北の山をだいぶ登り、家族でも毎年のように山形に旅行に来ていたので、鮭川村の募集を知ったときにすっと入れたように思います。

実際に地域に暮らしてみての印象をお聞かせください。

毎朝、役場に行く前にまず畑に行くそうです。夏になって畑作りが忙しいといいます。

毎朝、役場に行く前にまず畑に行くそうです。夏になって畑作りが忙しいといいます。

古い農家に住んで、地域にべったりという田舎での暮らしをなんとなく期待していたのですが、役場の前に住んで、決まった時間に役場に向かう生活です。毎朝、時間を気にしながら畑で作業をして、それから役場に行くので、かなり忙しいですね(笑)。

ただ秋には早朝から鮭のウライ(鮭漁の捕獲施設)に行き、春からは借りている畑で朝、2時間ぐらいかけて家族に送れるほどの野菜を作っているので、それが田舎暮らしを実感させてくれるかな。

また鮭川には川があり、名前の通り鮭がのぼってきて、鮭が捕れて……。その他にもアユやウグイやイワナも住んでいる川があり、素晴らしいです。 そして人々が暖かい。横浜の家族と離れて、単身でこちらに来たのが昨年の10月。着任当初から、どこへ行っても暖かく迎えてもらえます。打ち合わせに行ったつもりが、いつの間にか家の中で漬け物を出してもらって、おしゃべりして……。そうして受け入れてもらっているのに、その割に私の方からできることが少ないんですよね……。

次は、実際の活動や今後の展望、これから地域おこし協力隊になる方々へのアドバイスなどです。

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