Interview隊員インタビュー

特集Vol.14 和歌山県紀美野町 地域の文化と人々の想いを生かした活動

山下晋彦さん(その1) 大学院で研究した紀美野町の募集を発見。カフェなどをしたい移住希望者の起業支援も。

Q.地域おこし協力隊に応募したいきさつを教えていただけますか。

大学時代に研究していた紀美野町の民家

大学時代に研究していた紀美野町の民家

この春まで和歌山大学大学院で、建築の観点から紀美野町の空き家状態や改修モデルの調査研究をしていたんです。5月にネットで協力隊募集を発見し、お世話になった役場の方が企画をしていることを知りました。就職したばかりだったので色々と迷い考えましたが、「せっかく見つけたのだから」と応募を決意しました。

お墓参りや畑管理のときだけに使う家など、常に住んでいるわけではない程度のものも含めて、家は、使わないと傷みます。その維持や、Iターン・Uターン希望者のための改修を目指しての研究でした。僕も個人的に、たとえば「農家住宅」の広い土間にほどこされた様々な工夫など、その理にかなったところに感心し面白さを感じています。

Q.研究者としての関わりとまた違った、地域起こし協力隊としての支援について教えていただけますか。

十三神社の秋祭りでの獅子舞(天狗役で参加しました)

十三神社の秋祭りでの獅子舞(天狗役で参加しました)

一緒に研究してきたNPO法人「きみの定住を支援する会」の内部で交流会や地域説明会など、行政ができない方向からのサポートをする立場になりました。Iターン希望者でカフェやパン屋などを開く夢をお持ちの方を対象に、起業の相談や、大学でDTPデザインを学んだことをいかしてホームペー作りの支援などもしています。

町内のお祭りなど、外からお客さんが集まるイベントのお手伝いもしています。就任前から知っていた地域とは言え、こちらに来てから知ることばかりでした。現地では当たり前として捉えられている生活文化でも、奥深くて都会の人が知らないすごい知恵や技術があるんですよね。それを面白いと感じる人には、地域おこし協力隊はやりがいがあると思います。

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