Interview隊員インタビュー

特集Vol.17 鹿児島県西之表市 自分の経験と地域の良さが生み出す活動

遠藤裕未さん 「地球一周の船旅」から「地域づくりの船出」へ方向転換。「生姜山で生姜」健康志向に訴える。

Q.地域おこし協力隊に参加しようと思ったきっかけを教えてください。

ケニア「クワモンゴ村」にて船旅参加者と受け入れホストたちとの記念写真

ケニア「クワモンゴ村」にて船旅参加者と受け入れホストたちとの記念写真

以前は、NGOピースボートの職員として国際交流を目的とした船旅のプログラムコーディネイトに携わっていました。船旅を通して地球の大きさを体感し、人や自然、文化を知ることから、平和・貧困・環境問題などの解決に取り組むきっかけづくりを行う活動で、8年間勤務しました。その過程で、日本の外だけではなく、まず足元の地域に関わるような活動をしていきたいと思うようになり、ちょうど仕事の区切りがついた2年前に退職。関東を拠点に行き来しながら、活動をスタートさせていたところ「地域おこし協力隊」の募集を偶然発見し、応募しました。

Q.鹿児島県西之表市の活動を選んだ経緯をお話いただけますか。

コミュニティcaféにて、ボラバイトの女性とその友人たちと撮影

コミュニティcaféにて、ボラバイトの女性とその友人たちと撮影

西之表市は種子島にあります。就任前の私は埼玉県に在住していましたが、出身と高校までの育ちは種子島で、先ほど話したとおり、生まれ故郷に関わる活動がしたいと思っていたんです。
十数年離れていたので、まず今の種子島を知ることからスタートしようと、使われなくなっていた公営の海の家を、コミュニティカフェとして活用したいと市役所に交渉し、2シーズン夏季限定運営していました。その流れの中で、様々な地域づくりのアイディアを描いていたので、この地を選びました。

Q.地域おこし協力隊員としての活動の様子を教えていただけますか。

協力隊新畑さん制作の「なかわり生姜山農園」ポスター

協力隊新畑さん制作の「なかわり生姜山農園」ポスター

今、力をいれていることのひとつが、隊員ブログにも書いた「なかわり生姜山農園」プロジェクトです。中割地区に「生姜山」という、かつて生姜が栽培されていた集落があるのを知り、健康や美容への効果でも人気の生姜を育てたらどうかと思いつきました。地域の方々に企画を持ちかけ、農園サポーターも募り、この春から始動しています。生姜の効用を言われている医学博士で種子島代々の島主主治医の家柄である石原結實先生にも相談させていただいたところ、応援してくださるという幸運に恵まれました。

Q.地域おこし協力隊に参加を検討している方へのアドバイスをお願いします。

こだわりの「土づくり」のため、人生初堆肥まきを行いました!

こだわりの「土づくり」のため、人生初堆肥まきを行いました!

私の場合は、もともとこの故郷で「持続可能な島おこし」をしたいと思っていたので、参加検討段階でのアドバイスはあまり思いつきませんが、地域に入ったあと、何か企画があったら、地域のみなさんの共感を得られる分かりやすい話し方をすることがとても大切だと実感しています。 就任したてのときは、漠然とした見通ししかないこともありますが、ぜひ色々回って、地域の資源さがし、よそで暮らしてきたからこその宝さがしもしてください!

次は、広告業界でのキャリアを生かす新畑幸一さんのインタビュー記事です。

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